ラジオ体操の健康効果を見直そう! 計算された3分間の有酸素運動

全身をバランスよく使い、ふだん使わない筋肉・関節を刺激

誰もが知っていてどこでもできる。きちんと行えば、有酸素運動、ストレッチング、筋力トレーニングに

手軽な健康法でありダイエット法にもなる

 「新しい朝が来た 希望の朝だ~」で始まる「ラジオ体操の歌」が、日本人初の宇宙長期滞在へと米スペースシャトル「ディスカバリー」で向かう宇宙飛行士・若田光一さんに朝の目覚まし音楽として流された、というニュースは記憶に新しいところです。

 このように、ラジオ体操は私たちになじみ深いものですが、その良さが改めて見直されてか、それとも懐かしさからか、いま静かなブームになっているということをご存じでしょうか。中高年以上の人たちには手軽な健康法として、また若い人たちには意外と効果的なダイエット法として実践されているようです。

 そもそもラジオ体操が始まったのは、今から80年以上も前(1928年)のこと。当時は「国民保健体操」という名前でNHKから放送されました。戦争をはさんで放送がいったん中断された時期がありましたが、51年には「ラジオ体操第一」の放送が再開され、翌52年には「ラジオ体操第二」の放送も始まりました。

始まりから終わりまで、よく考えられた3分間

 小学生のころ、小学校の朝礼や運動会、夏休みの町内などでのラジオ体操はほとんどの人が経験していることでしょう。あのころ自分がどんなふうに体操をしていたか、思い出してみてください。
 結構いいかげんで、適当に力を抜いていい加減にやっていませんでしたか? それはそれで楽しい思い出として残っているかもしれませんが、実はラジオ体操は、順序通りにきちんと体を使って行うと、なかなかよく考えられた全身運動であることが分かるのです。

 第一体操も第二体操も、それぞれ時間は3分ほど。まず、ゆったりとした動きから始まり、少しずつ激しくなり、エンディングに向かってまたゆったりとしたリズムに戻っていき、最後は深呼吸で終わります。この間は体の各所を曲げる・伸ばす・ねじる・反らすなど13種類の運動で構成されており、心拍数も120~140拍と、ややきつめのジョギングをしているくらいにまで上がるといわれます。
 つまり、かなりきちんとした有酸素運動であり、体の各部分の関節や筋肉を動きやすくするストレッチングの要素もあり、ふだんあまり使うことのない二の腕、胸、ウエストなどの筋肉にも適度な刺激を与える筋力トレーニングでもあるのです。

一つひとつの動作をていねいに行うと効果的

 ほとんどの人が子どものころに十分経験ずみで、やり始めれば体が覚えていて自然にできる。しかも、いつでもどこでも、一人でも仲間とでもできる全身運動――。こんな良いことずくめのラジオ体操だからこそ、80年たっても見直されているのかもしれません。
 ただし改めて行うのなら、以下のようにいくつか気をつけていただきたいことがあります。

●ラジオ体操で気をつけたいこと
(1)一つひとつの動作を、ていねいに行う……子ども時代のように、隣の人とおしゃべりしながらいい加減にやっていては効果がありません。
(2)使っている部分を意識する……「今は体のこの部分の運動をやっているんだな」と意識し、力を入れるべきときはしっかり力を入れ、抜くべきときはきちんと抜くというように、メリハリをつけて行いましょう。
(3)痛みを感じるほど無理をしてはいけない……曲げるときは十分に、伸ばすところも十分に、しかし痛みを感じない程度に、です。
(4)リズムに乗って行う……ラジオに合わせて行うときはもちろん、そうでないときも思い出しながら、あの軽やかなメロディーに乗って楽しみながら行ってください。

 第一体操と第二体操を通しで1日に2~3回続けることができれば、ごはん茶わん1杯分(120gとして約200kcal)前後に相当するエネルギーの消費になります。これを毎日の習慣にすれば太りにくい体になり、立派なダイエット法です。また、気持ちがはつらつとして、体は疲れにくくなり、フットワークも良くなります。

 ただし夜に行うときは、床に就く2時間くらい前には終らせてください。就寝直前の運動では、体の興奮が鎮まらずに入眠を妨げる可能性があります。

(編集・制作 (株)法研)

【監修】
大井 律子先生


ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック 整形外科
高知医科大学卒業後、山口大学医学部附属病院、関門医療センター、ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニックで勤務。整形外科専門医。メタボ解消・健康維持のための運動法や栄養管理など、セルフケアやダイエット法などの指導も行っている。

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