心の病気を予防する-こんな症状は要注意13のセルフチェック

ストレスへの「気づき」から解消法まで

現代生活でストレスは避けられない。心身の変化や違和感に気づいたら、セルフチェックとリラクセーションを

心の健康が危ない

 現代社会を生きていくのに、ストレスと無縁ではいられません。「いや、私は一度もストレスを感じたことがない」といえる人がもしもいるとしたら、それはとても幸せな人だといっていいでしょう。なにしろ、「国民の2人に1人は過去1カ月間にストレスを感じており、生涯では5人に1人が精神障害として医療を受けることになる」といわれているくらいなのですから。

 そこでここでは、自分のストレス状態を見きわめることと、降りかかるストレスの上手な解消の方法について述べていきましょう。

ストレスがかかっているかをセルフチェック

 ストレスをもたらす原因をストレッサーといいます。ストレッサーには精神的緊張ばかりでなく、暑さや寒さといった外部からの刺激もあり、大まかには以下のように分類されています。

●おもなストレッサーの種類と内容
物理的ストレッサー:温熱、寒冷、高圧、低圧
環境的ストレッサー:騒音、照明、空気汚染、振動
社会的ストレッサー:仕事が多忙、残業、夜勤、重い責任、借金
肉体的ストレッサー:病気、ケガ、不規則な生活、睡眠不足
精神的ストレッサー:家族などの病気や死、失恋、解雇、倒産、挫折
人間関係ストレッサー:職場や家族・親せき・近所・友人とのトラブル

 これを見るとおわかりになるでしょうが、ストレッサーは私たちの身の回りにいくらでも存在し、これを避けて生きていくのはほとんど不可能といえます。つまりストレスは、避けることを気にするより、それにさらされたときに自分自身でどのように対処していったらよいかを考えておくことが重要なのです。

 それでは、自分が今、ストレスがかかった状態になっているかどうかはどのように「気づく」ことができるでしょうか。心がストレスを感じているとき、私たちにはさまざまな「変化」があらわれます。それは、人との関係、仕事のしかた、体の状態などに、自分自身で、あるいは人から見て、「今までと何か違う……」「様子がちょっとヘン……」という変化や違和感として気づくことがあります。

 以下に「変化」に気づくためのチェック項目を紹介しておきます。これらは後にいくほど要注意度が高くなっています。該当する項目が多いほど強いストレスに見舞われている可能性がありますから、専門医やカウンセラーなどに相談してきちんと判断してもらってください。

●こんな「変化」があったら要注意
(1)よく眠れない。目覚めても頭がスッキリしない
(2)疲れやすく、食欲もなく、何となく体調不良
(3)現実感がなく、何事もベールを通して見たり聞いたりしている感じ
(4)いつもならできることができず、不甲斐ない
(5)考えがまとまらず、堂々巡りばかりで判断がつきにくい。ささいなことでも優柔不断になる
(6)失敗、悲しみ、失望などから立ち直れない
(7)お酒を飲んでも気分がよくならない。変な酔い方をする
(8)気力がなく、何をするのもおっくう
(9)電車に乗ったりすると、心臓が苦しく、大声をあげたくなる
(10)いつも緊張していて、手が震える
(11)他人が自分を監視したり、追いかけ回している気がする
(12)自分が変わってしまい、今までとは別の自分がいるような気がする
(13)通常では見えないものが見え、聞こえないものが聞こえるようになる

自分で行うストレス・セルフケア

 自分でストレスを和らげる方法はいろいろありますが、大前提は「規則正しい生活」を確立することです。食事、睡眠、適度な運動、禁煙、節酒など、生活習慣病対策と一緒ですが、心と体は一つのもの。それぞれの健康が相互に影響し合っています。その上で次のような方法を試してみてください。

●ゆっくり休養する:心に問題を抱えていては仕事もはかどりません。「頑張りすぎない」という発想の転換を
●人に話してみる:相談できる人間関係を築いておきましょう。話すだけでストレス解消になることも
●気に入った趣味を見つける:没頭している間に心のしこりがほぐれます
●体を動かす:適度な運動で心身のリラックスが得られます。頭を空っぽにしてひたすら歩くウオーキングなどおススメ
●お風呂にゆっくりつかる:いつも“からすの行水”なら、ぬるめのお湯で15~20分つかるとリラックス神経が優位になります
●腹式呼吸:おなかをへこませながら口からゆっくり息を吐き、次いでおなかを膨らませながら鼻から一気に吸い込む。これを1日数回
●ペットを飼う:動物とのふれ合い効果は立証ずみ。例えば犬は、散歩も必要なのでウオーキング効果も

【監修】
梅垣 和彦 先生


東京労働衛生研究会 メンタルヘルス・システムス代表
梅垣医院院長
東京都総務局健康管理参事医を経て開業。労働衛生コンサルタントとして地方公共団体や企業の顧問なども務めている。

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