梅の健康効果を取り入れよう! 3つの効果と4つの調理方法

梅には疲労回復、抗菌、整腸、老化予防などさまざまな効果が

さわやかな梅の酸味を生かした飲み物や料理が手軽に。梅のパワーで暑い夏を元気に乗り切りましょう!

梅のパワーの源はやはり酸っぱさ

 早春に花を咲かせた梅が、6月になると枝もたわわに実をつけ、収穫の時期を迎えます。6月は梅仕事の月とも言われ、収穫した梅の実は梅干しや梅酒、梅シロップ、梅ジャムなどさまざまに工夫され、保存食として私たちの健康を支えてくれます。
 ただし、青梅など未熟な生梅には有害な青酸化合物が含まれるので、生食は禁物です。お子さん連れで梅を採りに行くときなどは、くれぐれも注意しましょう。

 梅干しは昔から「三毒を断ち、その日の難を逃れる」と言われるほど薬効の多い、伝統的な健康食品。その梅のパワーの源はやはり、見ただけでも唾液が出てくる酸っぱさ、酸味です。

●疲労回復や骨の健康、美容効果も
 梅の酸味成分はクエン酸やリンゴ酸などの有機酸ですが、なかでもクエン酸は、エネルギー源となる糖質の代謝をスムーズにして疲労回復を早め、スタミナ増進に役立ちます。また、カルシウムの吸収を高めるので、成長期の子どもから骨密度が気になる方まで強い味方となります。
 ほかにもビタミンCの酸化を防いだり、脂肪の生成を抑えたりする機能があり、夏場に気になるシミ・ソバカス予防や、ダイエット対策にも役立ちます。

【関連コラム】「酢のパワーで健康力をアップ!」

唾液の分泌を促し、消化を助け、老化防止にも
 梅の酸味は、消化酵素でもある唾液の分泌を促し、でんぷんの消化を助け、食欲増進効果があります。最近では、唾液に含まれるパロチンというホルモンが老化防止に有効であることが報告されています。

抗菌効果や整腸作用があり、下痢や食欲不振に
 梅干しには強い抗菌効果や整腸作用があることが知られ、昔から下痢や食欲不振のときに利用されてきました。梅干しに含まれるクエン酸やベンズアルデヒドには微生物の増殖を抑える効果があることが明らかになっています。
 梅干しのほかにも、青梅の果汁を煮詰めてつくる梅エキスも下痢の回復などに有効で、市販され根強い人気があります。

簡単に作れる梅酒や梅シロップ。梅サワー漬けは料理にも1年中使える

 先人たちの体験から多くの薬効が伝承されてきた梅は、ストレスが多く胃腸が弱り気味の現代人にとっても、とてもありがたい食べ物です。
 さわやかな梅の酸味を生かした飲み物やお料理で、暑い夏を元気に乗り切りましょう! どれも手軽にできるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

●梅酒、梅シロップ
 梅干しの塩分が気になる方や、手作りするには手間がかかりすぎるという方には、簡単に作れる梅酒や梅シロップがおすすめ。保育園の食育の一環としても、6月には子どもたちでよく梅シロップを作ります。
 いずれも、へたの黒いところを竹串で取り除き、よく洗い、乾いた布巾で一粒ずつ丁寧にふきます。

 梅酒は、きれいな保存ビンに梅1kgと氷砂糖500gを交互に入れ、ホワイトリカー1.8Lを注ぎ入れ、冷暗所で約3カ月待てばでき上がり。
 梅シロップは、梅1kgと氷砂糖1kgを用意。梅に竹串で3カ所くらい穴をあけ、氷砂糖と交互にビンに入れるだけで、1カ月もすれば、梅の香りのおいしいシロップができ上がります。水や氷で好みの濃さに薄めて飲みます。

●梅サワー漬け
 梅シロップの甘みが気になる方や料理にも利用したい方には、梅サワー漬けがおすすめです。梅1kgに氷砂糖600~700g、りんご酢500~600ccを加えて作ります。1カ月もして砂糖が溶けたらでき上がり。炭酸水で割れば甘さ控えめの酸味の効いた飲み物になります。
 何より楽しみなのは、シロップ漬けや梅酒の梅は固くなりがちですが、サワー漬けの梅はとても柔らかくなること。そのままでも、ヨーグルトに入れても大変おいしく食べられ、運動の後にもぴったりです。

 梅サワーはすし飯や和え物、酢の物など、料理の合わせ調味料として一年中使えてとても重宝。ご飯に混ぜるだけで酢飯ができるので、夏場の食欲がないときなどは助かります。酢飯は野菜と組み合わせてサラダごはん風にしたり、黒米や黒豆入りのご飯を混ぜるだけでピンクのサワーご飯ができ、忙しい朝ごはんに、夏バテ対策におすすめです。
 キュウリとわかめの酢の物、みょうがやかぶ、しょうがの甘酢漬けなども簡単にできます。

調味料としても万能な梅肉、さわやかな梅醤油

●梅肉
 梅干しの種を取り除いて果肉を刻んだ梅肉は万能調味料になり、これさえあれば簡単に梅の効用を楽しめます。いくつか紹介しましょう。

・梅肉とマヨネーズを合わせて梅マヨに。メカジキやアジなどの魚に塗って焼くとおいしく、大根やかぶなど白い野菜のサラダに使うと優しいピンク色が映える。
・梅肉をソーメンの漬け汁に少々加えると、酸味が効いて味が引き締まる。
・ワサビと梅肉を混ぜ、さっと湯通ししたささみを和え、海苔を散らせば冷酒に合う一品に。
・梅肉を入れて米を炊き、ほぐした塩鮭か鮭フレークを混ぜ、刻んだ大葉を添えれば梅肉風味の鮭ご飯に。残りご飯は焼き飯にしてもおいしい。
・玉ねぎのみじん切りを梅肉と炒め、刻みトマト、ワインと砂糖少々加えて煮詰めれば、梅ピザソースに。シーフードピザとの相性がいい。

●梅醤油
 小梅を薄口しょうゆに漬けるだけ。夏場は冷奴などにかけると清涼感が増します。

(編集・制作 (株)法研)

【執筆】
小池 澄子先生
管理栄養士・女子栄養大学生涯学習講師


明治乳業に10年間勤務し、妊産婦や乳幼児の食事相談を担当。独立後、「自然と食と人」を結ぶネットワーク『有限会社カナ』を設立。元日本航空健康管理室非常勤栄養士。和光大学非常勤講師。企業やクリニックでの食生活を中心とした健康管理指導、保育園や地域での子育て支援、栄養相談、料理教室や、講演、新聞、雑誌など、幅広く活躍中。栄養、料理、農業を通じて、「心と体と社会の健康」を高める情報やレシピを提供し、食を柱にした子どもと大人のための食育活動を展開。

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