何気ない動作で起こる「ぎっくり腰」!対処法と予防のためのストレッチ

“魔女のひと突き”を予防しよう。

ふとした瞬間に、突然起こるぎっくり腰。日頃から予防を心がけておきましょう。

いきなり腰に激痛が!

 ふと立ち上がった拍子に腰に激痛が! 息が止まるような痛みに襲われて、思わずしゃがみこんでしまう。少し体を動かしただけでも痛いので、動けない……こんな体験をした人はありますか? これは、西洋では「魔女のひと突き」と呼ばれるぎっくり腰の症状です。

 ぎっくり腰は、医学的には「急性腰痛症」と呼ばれます。原因には諸説ありますが、腰のねんざと考えられています。普通、ねんざというと、大きな力が加えられて起こりますが、ぎっくり腰の場合、くしゃみをしただけで起こるケースも。それだけにショックは大きく、日常生活に与える影響も深刻です。

 実はぎっくり腰には、腰椎の老化が関係しています。腰椎の関節は、じん帯や筋肉に支えられて滑らかに動くようにできています。老化によって、じん帯や筋肉が弱まると、関節のかみ合わせが悪くなり、腰をひねったり、ちょっとした動作でぎっくり腰が起こるのです。

まず、安静第一

 では、ぎっくり腰になったら、どのように対処したらいいのでしょうか。

 まず、安静第一。固めのベッドやふとんにひざを曲げた姿勢で横になり、安静にしていると、通常は1~2週間ほどで回復します。
 腰以外にも、足の痛みがある場合は、椎間ヘルニアを発症していることもあるので、医師の診断を受けた方がいいでしょう。

 ぎっくり腰はクセになる、と言われます。たしかに、ぎっくり腰を1度起こすと、くり返すことがまれではありません。でも、ぎっくり腰は再発しても、どんどん悪化するということはありません。心理的ショックや負担は相当のものですが、さほど気にすることはないでしょう。

 日頃の動作で気をつけたいのは、腰に負担がかからない姿勢を心がけること。体を前に曲げた状態でひねった姿勢が、最も腰に負担がかかります。ものを持ち上げるときや洗面時には、ひざを曲げて行ったり、ものを自分のからだに近づけてから持ち上げるなどして、ガードしましょう。

ぎっくり腰を予防するストレッチ

 ぎっくり腰を予防する効果のあるストレッチを紹介します。すでに痛みのあるときは無理をせず、少しずつ行ってください。

(1)両手を後頭部に組み、深く息を吸いながらひじを後方にゆっくり動かし胸を張る。息を吐きながら、ひじを元の位置に戻す。
(2) 手を腰にあて、ゆっくり上体を反らす。
(3)上半身をひねらずに、腕を頭の上に伸ばして、ゆっくり両側に傾ける(側面に張る感じが出るまで)。
(4)首の力を抜いて、ゆっくりと上半身を前に倒す(肩がひざにくっつく程度まで)。

 また、重いものを持ったときだけでなく、「立つ」「座る」という日常の基本姿勢のなかでも、ぎっくり腰を予防するために気をつけたい点があります。

 例えば、立っているときは、長く同じ姿勢をとらないようにしましょう。また、中腰や前かがみの姿勢はなるべく避けましょう。どうしても長時間立つ場合は、片足を交互に10cmくらいの台などにのせて、姿勢を変えるようにしましょう。
 また、いすに座るときは、体を机に近づけ、ひざはほぼ直角に曲げ、足の裏全体を床につけるようにしましょう。背もたれの角度は110~120度くらいが良いでしょう。

 突然やって来るぎっくり腰には、恐ろしいイメージがありますが、日頃から動作に気をつけて、腰の負担を軽減するだけで、予防効果がぐっとアップします。腰はからだのカナメといわれます。日常生活でフル活動している部分で、長くお世話になるところですから、意識していたわってあげましょう。

(「徹底図解 腰・ひざの痛み」法研より)

【著者】
黒田栄史


聖路加国際病院整形外科医長
1978年横浜市立大学医学部卒業。同年、聖路加国際病院整形外科勤務。91~92年、米国ピッツバーグ大学留学。現在、聖路加国際病院整形外科医長・同病院リハビリテーション科長、聖路加看護大学講師を兼任。主な監修書に「徹底図解 くび・肩・腕の痛み」(法研)、「家庭でできる腰痛の原因と治し方」(西東社)などがある。

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