生き方のクセとストレスコントロールの方法-ストレスの原因を知る

生き方のクセを知ることで、ストレスもコントロールできる

 

 前回は、こころに住む5人の家族について一人ひとり紹介し、人はそれぞれ「生き方のクセ」があり、自分のクセが分かれば、発想を変えられるということをお伝えしました。今回は、生き方のクセを職場においてどのように変えていったらよいか、具体的に考えていきたいとおもいます。

こころの5人家族を職場での自分にあてはめる

 職場において、あなたが感じていることに近いものは、1~5のうちどれでしょうか。
1:良くやっている、頑張っていると内心思っている部下に対して、叱咤激励するつもりでつい、「~はこうあらねばならない」といってしまう。
2:後輩の仕事に手出し口出ししすぎて、煙たがられてしまう。
3:後輩から指導力のある先輩と頼られているのだけど、冷たい人と思われているみたい。
4:ガンコ親父タイプの上司に、余計な一言を言ってしまいにらまれる。
5:上司からの頼まれごとは、断りたくても言えず引き受けて、自分がパンクしてしまう。

なにか思い当たることがありましたか?誰かとの人間関係がしっくりこないと感じたら、その人に対する自分の態度を客観的に見てみましょう。自分自身の長所や短所、生き方のクセや基本的構えが見えてきて、相手にどんな感情を持ち、どう接しているかなど自分特有の対人関係の個性が分かることは、より良い人間関係を築くための第一歩なのです。

生き方のクセとストレスコントロール

 同じストレスでもそれを受ける人によって、感じ方はさまざまです。A部長のカミナリも、しっかり受け止めて落ち込んでいるBさん、柳に風と全然応えていないCさん、受け止めているけれど行動は変わらないDさん、A部長の言わんとしている事に忠実に従っているEさん、「そんな事いわれても出来ません!」と噛み付いているFさん。各々が感じるストレスは少しずつ違うのではないでしょうか。そして本人が気付かなくても、周りからは「あいつストレスなんかないんじゃないか」と思われるような元気な人でも、ストレス疲労が心身にたまりある日突然、症状が体に出たり心に表れたりすることがあるのです。

 ストレスの原因は何なのか?そのストレスをこころの5人家族の誰が引き受けることが自分にとってよりよい状態を作ることになるのか。それを知ることが出来ればずいぶん楽になります。
職場の上司からの評価がいつも気になり、上司や同僚からの頼まれごとは嫌といえずに、仕事もストレスも溜まる一方だったBさんは、自分の中のイイ子ぶりっこを少し引っ込めて、ヤンチャ坊主にエネルギーを注ぎ、登場回数を増やすことにしました。変化のスモールステップを踏んでゆくうちに、「A部長、その仕事を明日までやるにはボーナス倍にしてもらわなくちゃ、アハハッ。2日間時間くださいよ。」といえるようになってストレスが半分に減りました。
ストレス「0」が良い状態というのではありません。Bさんだって部長から大切な仕事を任されるということは、(部長は自分を信頼してくれている)という心地よいストレスを感じて頑張れるのですから。

何を言ってもこちらの指示に噛み付いてくるFさんに、胃もキリキリと痛むほど手を焼いていたA部長。自分の言い方が威圧的だったかと客観的に分析し、自分の中のガンコ親父に後方に下がっていただき、ハードボイルドコンピューターに前面対応を任せることにしました。指示書に簡潔な指示理由を付け、指示に付いての質問を受け付けると添えました。はてさて、Fさんの反応はいかに?

生き方のクセは「良い、悪い」ではない

 生き方のクセは、社会的地位や立場、相手との関係、自分の心理状態によって変化することもありますし、意識的に行動を変えることで変化させることも出来るのです。改善したいと思う人間関係があったら、少し行動を変化させてみなせんか。「そういわれてもどんな行動をしたらいいか分からない」と思われるのなら、「カウンセリングを受けてみる」という行動を起こしてみるのはいかがでしょうか?

参考図書:「あなたの心には5人家族が住んでいる・エゴグラム」
芦原 睦・著  扶桑社

【執筆】
カウンセラー田中貴世


各分野の専門知識・豊富な実績をもつ、こころのマッサージルームピースマインド・イープのカウンセラー。ピースマインド・イープでは対面・電話・オンライン等、本人の希望にあわせてカウンセリングに対応している。

■ピースマインド・イープ株式会社
高度な専門性を活かしたメンタルヘルス関連サービスを提供。日本最大級のオンラインによる心理カウンセリングサービスを提供するほか、オフラインでも直営カウンセリングルームを全国展開し、数多くの方々のメンタルケアを支援しています。人間関係、仕事・キャリア、家族・夫婦、育児・教育など、誰しもが抱える悩みやストレスについて、専任のカウンセラー(臨床心理士・精神保健福祉士等)がお応えします。

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