アルコール依存症とは? お酒との上手なつきあいかた

百薬の長?それとも、百毒の長?

 

お正月に新年会。年末から年始にかけては、1年間のうちでも最も飲酒の機会が増える時期かと思います。日頃ストレスフルな社会で戦っている現代人にとっては、お楽しみの時期かもしれませんね。

飲酒をすると、アルコールによる中枢神経の麻痺作用により、大脳の緊張が緩められ、精神的に開放感が得られます。皆さんも、普段よりも饒舌になったという経験があるのではないでしょうか。愚痴を言い合ったり、くだらない話で盛り上がったりすることは、ストレス解消にも繫がります。また、身体的には、血液の循環が良くなる、善玉コレステロールが増える、食欲が増進する、といった効果が期待できます。ACSH(American Counsil on Science and Health 米国保健科学協議会)の調べでは、全く飲まない人よりも、適量のお酒を飲んでいる人のほうが、死亡率が低いという結果も出ています。まさに百薬の長というわけですね。

しかし、適量が過ぎてしまうと「アルコール依存」の問題が出てきます。

アルコール依存とは、依存性薬物であるアルコールを長期間大量に使用した結果、体質が変化してアルコールに対するブレーキが壊れてしまった状態を指します。
最初は、「新年会のときだけ」といった具合に、飲む機会があるときだけ飲酒をしていたはずが、精神的にアルコールに依存するようになると、高揚感や開放感を再現するため、又、辛いことを忘れるために、徐々に毎晩飲むようになっていきます。私たちの体はアルコールに対して耐性をもっていますので、耐性が出来上がると今までの量では満足をできなくなり、量が増えていくのです。酒量が増えるにつれて、当然禁断症状も重くなります。
とことんまで飲み、酩酊し、アルコールが切れてときに出る不快な症状(禁断症状)を回避するために、また飲む。これを繰り返すようになります。ここまでくると、すでに身体依存も形成され、自分の意思ではお酒をやめることが出来なくなっています。この状態が続くと死に至ることも……

皆さんの中には、「会社にも行けてきちんと働いているし、飲むのは夜だけだし。自分は大丈夫。」と思っている方もいるではないでしょうか。
どんなに重篤のアルコール依存症患者の方であっても、最初の飲酒のきっかけは、イベント時だけ飲酒する機会的飲酒者だったのです。たまに飲むだけ、適量を守って飲むだけであれば、お酒は生涯の友にもなりえます。
お酒の席が増えるこの時期だからこそ、自身の飲酒量をコントロールして、楽しく、末永くお酒と付き合っていけるようにしましょう。

【執筆】
ピースマインド・イープ 鈴木麻美


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