【テアニン】てあにん

 テアニンとはお茶に含まれるうまみ成分。お茶の成分では、ダイエット効果や抗酸化作用があるカテキンがよく知られていますが、カテキンはお茶の渋み成分です。
 このテアニンはお茶の葉(緑茶、ウーロン茶、紅茶)に含まれる何種類ものアミノ酸の一つです。中でもテアニンは最も多く含まれている成分でもあります。つまり私たちは普通にお茶を飲んでいるうちに、テアニンを摂っているわけです。

α波が増えて、ストレス軽減効果

 お茶を飲むと、穏やかな気持ちになる」「なんだかホッとする」…あなたも感じることでしょう。実はこれがテアニンの効果。テアニンの研究をしている太陽化学の小関誠次席主任研究員は、「テアニンを摂取すると、リラックスの脳波=α波が出現します。
その仕組みは、口から入ったテアニンが血液脳関門を通過して脳内に移行し、脳をリラックスさせ、α波を出すと考えられます」。
実際にテアニン200mgを摂取した人たちの感想でも「頭がすっきりしました」「イライラがおさまりました」「いいアイデアが浮かんできます」とその効果が証明されています。  
ここで興味深いのがリラックス効果とともに「いいアイデアが浮かぶ」というヒラメキ効果。リラックスとヒラメキは遠い関係に思えますが、さにあらず。
緊張し過ぎて、自分の実力が発揮できない事ってよくありますよね。気合を入れすぎて失敗したという経験もありませんか?リラックスしていればこそ、冷静にプレッシャーに勝ち、脳の働きもよくなるわけです。
「テアニンを摂取すると集中力が向上する」と言われるのも、これと同じ作用。
そこでたとえば、重要な会議や、ここ一番という時の試験の30分前にテアニンを摂っていると、リラックスできて、自分本来の状態で本番に望めることになります。
 女性の身体にとってもテアニンはとても良い働きをしてくれます。女性の約8割が何らかの悩みを持っているといわれるPMS(月経前症候群)を緩和するのです。月経前の怒りっぽくなる、疲れやすい、むくむ、仕事がいやになるといった辛い症状を改善します。また更年期障害のほてり、動悸、イライラ、不安感、といった症状も軽減してくれるのです。
 テアニン摂取にはさらに大きなメリットがあります。それは快適な睡眠が得られるようになるという効果。なかなか寝付けない、夜中に目が覚める、熟睡できないという人が増えていますが「リラックス効果のところでもお話しした通り、テアニンは脳の興奮を抑え、神経を沈静化させ、覚醒から睡眠への移行を円滑に進行させてくれるのです」  

お茶を飲むだけでQOLが高まる

 でもお茶には中枢神経を興奮させるカフェインが含まれています。そのためテアニンのリラックス作用が打ち消されてしまうのです。
「テアニンはお茶から摂取するのが簡単ですが、最近はテアニンを含む健康飲料、アイスクリーム、サプリメントなども出ています。それらを上手に摂取することをお奨めします」
 では逆に摂りすぎによる副作用はどうなのでしょうか。
「心配はまったくありません。水溶性なので、必要がなければ体外に排出されます」
 確かに長い間、愛飲されてきたお茶の成分ですから、心配ないですね。
 現代人はストレスに囲まれ、健康を維持するのがとても難しくなっています。ストレスを軽減することはQOL(生活の質)を向上するためにもっとも大切なことと言えるでしょう。 その助けになるのがテアニン。
 今や世界中で注目されていますから、ますます多くのテアニン含有の食品、サプリメントが商品化されてくるでしょう。化粧品にも使われ始めています。是非覚えておいて下さい。



こんな商品でテアニンは身近に摂れます。「キリンNUDA」500mlペットボトル/¥130。 「リプトン イエローラベル ティーバッグ」/オープン価格。ロッテ「カカオの恵み+リラックス〈ビター〉」首都圏限定発売/オープン価格。



小関 誠さん/太陽化学株式会社・次席主任研究員。
主な研究テーマは食品製造学、免疫学、緑茶成分の研究開発。