【グルコサミン】ぐるこさみん

 最近、健康メディアで見聞きすることが多いコトバの一つ。それもそのはず、膝をはじめ肘、手首などの関節の痛みや炎症(変形性関節症)の治療と、その予防に有効であることが、実証されている成分だからです。
「グルコサミンは、体内で合成されるアミノ糖の一種で、関節組織(軟骨、靱帯)や細胞をつなぐ結合組織など、体内に広く存在しています。とくに膝の軟骨のクッション機能を維持する上では必要不可欠です。

 グルコサミンの体内合成力は加齢とともに低下します。すると関節内の水分が減少し、細胞の新陳代謝も衰えます。これに加齢や使い過ぎが加わって軟骨がすり減り、最終的に骨と骨が接触するようになり、炎症や痛みが出てきます」(佐藤務先生)
 とりわけ膝の変形性関節症は、グルコサミンの体内合成力低下に影響されます。


全身の若さを維持する成分

 グルコサミンの体内合成力の低下は、通常50代以降とされています。変形性膝関節症が50代以降、急増するゆえんです。
 しかし、肥満の人、立ち仕事や膝を酷使する仕事、ジョギングのし過ぎや激しいスポーツ経験のある人などでは、30代後半から合成が消耗に追いつかなくなる事態も考えられるそうです。
「従って、30代、40代でも思い当たる人は、変形性膝関節症の予防としてグルコサミンの補給が一考です」(佐藤先生)
 また、グルコサミンはそれ自体で関節機能を円滑にさせる成分ですが、 コンドロイチン、コラーゲンの生成も盛んにしてくれます。
 コラーゲンは、肌の潤いや張りを保つ成分として、よく知られています。が、実は肌だけでなく軟骨、骨、歯、血管、筋肉など全身の結合組織に含まれる大切なたんぱく質の一種。

「コンドロイチンは、軟骨(軟骨組織の30~40%)、骨、腱、角膜、血管壁、皮膚など、あらゆる結合組織に存在しています。つまり、グルコサミン、コラーゲン、コンドロイチンは三位一体で関節や結合組織を支えて、健康と若さを維持する“抗老化成分”といっていいでしょう。
 いずれも、整形外科や皮膚科でのケアに使われます。とくにグルコサミンは変形性膝関節症において損傷・減少した軟骨を修復・再生する効果が認められたという報告が多数あります」(佐藤先生) 


サプリメント補給が効率的

グルコサミンはカニやエビなどの殻の部分にあるキチンに多量に含まれますが、そのままでは人体には吸収できません。肉・魚にも別の形(プロテオグリカンという成分)で含まれますが、微量です。
「そこで、サプリメントでの補給がもっとも実際的です。キチンを分解した上、効率よく吸収しやすいよう生成されているからです。また、前述したようにグルコサミンはコラーゲン、コンドロイチンと一緒に補給すると効果的なので、3つが適度に配合されているサプリメントが主流です。また、ヒアルロン酸を配合したタイプもあります」(佐藤先生)
 摂取量はメーカーの指示量に従いますが、もともと体内にあるものなので副作用の心配はないでしょう。
 ただし、すでに変形性膝関節症がある人は、サプリメントだけに頼ってはいけません。図にあるように、膝に負担をかけない生活を心がけるとともに食生活の改善も必要です。

「変形性膝関節症の人の多くは、太り気味かつ筋肉が弱いからです。肥満を解消しつつ、筋肉をつける食事と運動を習慣化してください。ポイントは、〈ごはん+大豆製品+魚介類、野菜、海藻類〉です。乳製品や脂肪分の多い食事から、和食ベースに切り替えましょう。運動は全身を使う軽い筋トレを毎日行いましょう」(佐藤先生)
 その上でグルコサミンを補給しますが、新陳代謝を高めるマルチビタミン・ミネラルをプラスするとより効果的だそうです。

左から「ネイチャーメイド グルコサミン」(30日分)¥1,764/大塚製薬
「いきいき健康グルコサミン&コンドロイチン」(20日分)¥4,179/ゼリア新薬工業
「アクティオ グルコサミン」¥2,394/アサヒフードアンドヘルスケア

問い合わせ
大塚製薬 TEL03-3293-6111
ゼリア新薬工業 TEL03-3661-2080
アサヒフードアンドヘルスケア TEL0120-630-611


佐藤務先生
稲毛病院(千葉市)整形外科・健康支援科部長、昭和大学医学部講師。
ビタミン、ミネラルを中心に実践的な栄養学の専門家でもあり、『サプリメントの「本当に正しい!」摂り方』(主婦と生活社)など、著書多数。