【ガニアシ】がにあし

 「ガニアシ」——耳慣れないコトバですが、栄養や機能性成分の面で、昨今注目を集めている昆布の「仮根」のことです。
 「家庭でよく食べられている根昆布とは違います。その通称から根昆布は、昆布の根っこと思われがちですが、実際は葉状体(昆布の食用部分)の最下部、根元に近い葉の部分なのです。実は、その根昆布の下に葉柄という茎があり、そのさらに下に本当の根があって岩に付着しているのです(図参照)。本当の根を仮根というのでややこしいですが、その姿・形がカニの足に似ているので北海道の漁師さんたちからガニアシと呼ばれています」(西澤信先生)
 ガニアシは数メートルもある昆布を波荒い海中で支える役割のため、組織が固くて食用にはなりません。しかし、近年になって栄養成分や機能性成分の研究が進み、サプリメントとしての実用化に成功しました。

ミネラルは昆布の約2倍も含む

 皆さん、昆布が体にいいことはご存知のはず。カリウム、カルシウムなどのミネラルや食物繊維が豊富で、成人病予防や子どもの成長に欠かせない海の食材です。
「昆布の最大消費県の一つは沖縄ですが、沖縄県は健康長寿日本一。肉・魚をよく食べ気候も良いなどいろいろ理由はあるでしょうが、昆布も一役買っているのは間違いありません。その昆布より、ガニアシはミネラルと食物繊維が質・量とも勝っているのですから、ミネラル・食物繊維の宝庫といっても過言ではないでしょう」(西澤先生)
 100g中の全ミネラル量でいうと。真昆布19.6gに対してガニアシは34.9g。昆布の約2倍にもなります。とくにカリウムは、昆布の3〜4倍も含まれるそうです。カリウムは体内の塩分を排出・調整して高血圧やむくみ体質を予防します。
 私たちが不足がちなカルシウム、亜鉛は1.5~1.8倍含みます。
「食物繊維も特筆もので、昆布の約2倍含みます。昆布のヌルヌルは多糖類という水溶性食物繊維なのですが、機能性成分のアルギン酸とフコイダンが豊富です。前者は体内でコレステロール、塩分、糖分を吸着して排泄する作用があります。高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満の予防・改善に役立ちます。  フコイダンは抗がん作用があることが各種の実験で確認されています。正常細胞を傷つけることなくがん細胞のアポトーシス(自殺)を促進させる作用です」(西澤先生)
 このフコイダン、昆布には1種類ですがガニアシには2種類含まれており、とくに消化器系がんの抗がん効果が高いそうです。ほか、ガニアシには脂溶性成分もあり、これは乳がんの抑制作用があることがつきとめられています。

発育・育毛効果まで発見されて

 ガニアシはがん、および生活習慣病や肥満の予防、むくみの改善になることが期待されているわけですが、発毛・育毛効果も大きいことが報告されています。
「ガニアシのサプリメントを朝夕2カプセルずつ6カ月間継続摂取したモニター調査の結果報告が出ています(下グラフ参照)。30~70歳の男女111名の毛髪状態を1カ月ごとに医師の指導のもと、効果のほどを観察したものです」(西澤先生)。  それによると興味深いのは、年齢・性別に関係なく有効で、白髪が黒くなったという声が多いこと。また3カ月以上つまり継続摂取するほど「著効」率が高くなるのも注目に値します。
 昔から海藻類は発毛・育毛の栄養になるといわれていますが、このモニター調査はそれを後押しする結果を示しています。
「ただし、ガニアシのどんな成分が体内で毛髪にどう作用しているのかは不明です。ガニアシの優良なミネラル組成やビタミン類バランス、あるいはフコイダンによる血中アディポネクチン(脂肪細胞ホルモン)の低下抑制からくる抹梢血管の血流改善などの相乗効果が寄与しているのかもしれません。今後の解明が待たれます」(西澤先生)
 これまで捨ておかれたガニアシが、これから私たちの健康や美容に大いに役立ちそうですね。

左:発毛促進を目的に、アートネイチャーとカイゲンとで共同開発した「King of Konbu−昆布の王様−」30日分¥12,600/カイゲン、アートネイチャー。
右:アスタキサンチンやビール酵母も加えた「ガニアシDX」45~60日分¥47,250/サングループ。
問い合わせ/カイゲン0120-101-329 
アートネイチャー0120-01-2323 
サングループ0120-47-1134





お話を伺った先生/西澤 信先生 東京農業大学生物産業学部・食品科学科教授。東京工業大学理学部・同大学院卒。北海道立衛生研究所、製薬会社等を経て03年より現職。かたわら、昆布の生態や薬理作用、食品開発などの研究に携わる、薬学博士でもある。