【ボイセンベリー】ぼいせんべりー

ボイセンベリーはブルーベリーやラズベリーと同じ、ベリー類の一種です。日本では栽培がはじまったばかりですが、欧米ではジャムや砂糖漬けにしたものをパンやケーキに使うなどとても身近な食品。独特の甘酸っぱい味や香りで広く親しまれています。抗酸化作用のある成分が豊富なことから、健康食材としても知られている果実です。

「1920年代頃、アメリカ・カリフォルニア州のルドルフ・ボイセンという農園経営者が、3種類のベリーを交配して栽培に成功したことから、ボイセンベリーと命名されました。日本へは、世界一の生産量を誇る国ニュージーランドから、果汁や収穫後すぐに冷凍された果実が輸入されています。成分分析や効能の実験などが行われ、すぐれた抗酸化食品であることが証明されています」(清田マキ先生)

美肌、貧血に効く成分が豊富

 ボイセンベリーには抗酸化成分が何種類も含まれています。たとえばエラグ酸、アントシアニン、コーヒー酸、ケルセチンなどのポリフェノールや、ビタミンA、Cなどです。 「とくに美白成分として多くの化粧品に配合されている、エラグ酸が豊富。エラグ酸は、シミ、ソバカス、クスミの原因になるメラニン色素を生成するチロシナーゼの活性を強力に抑制してくれる成分です。紫外線によるメラニン色素の沈着も防いでくれます」(清田先生)

 これまでエラグ酸を豊富に含む食品としてはブルーベリーが有名でしたが、ボイセンベリーにはなんとその十数倍も含まれていることがわかりました。 清田先生は、ボイセンベリーの抗酸化作用についての共同実験でマウスに対する効果を研究。
「人工的に酸化的腎障害を起こさせたマウスにボイセンベリーの果汁を摂取させたところ、腎障害の予防効果が見られました。しかし、ボイセンベリーを摂取しないマウスは症状が悪化。この他、さまざまな実験結果から、ボイセンベリーには、老化や病気から体を守ってくれる抗酸化成分が含まれていることが証明されました」(清田先生)

 また、相模女子大学の安達修一教授らのラットの実験では、アスベスト(石綿)が引き起こすことで知られ、現在社会問題となっている「中皮腫」というがんの発生を、ボイセンベリーが抑制する効果が認められました。エラグ酸ががん細胞の増殖を抑えるという実験報告は海外で多数あります。エラグ酸が豊富に含まれるボイセンベリーにもその効果があるのです。

 肌の美白効果からがん予防まで、ボイセンベリーの抗酸化パワーには驚かされます。さらに、目の網膜に作用して視力回復が期待される “アントシアニン”含量も一般的なベリー類より優れています。パソコンなどで眼精疲労に悩む人には、目の疲れに大きな効果が期待できます。
「ほかにも、ビタミン、ミネラルなどの栄養成分もブルーベリーより豊富です。なんと、不足がちなカルシウムは約3倍、鉄分は約4倍、亜鉛は約5倍です。皮膚や粘膜を作るビタミンAは約6倍、肌荒れや消化器系のトラブルを防ぐビタミンB類のナイアシンは約5倍、葉酸は約6倍です。
 なかでも、葉酸は血液を作って貧血を防ぐ効果があり、妊娠中の方をはじめ女性にとって大切な栄養素で、“特定保険用食品”に表示が認められているほど、重要な成分です」(清田先生)

デザートやサプリメントで

 ボイセンベリーは、非常に繊細なため、ニュージーランドでは収穫後すぐに工場で加工します。現地でも生の果実はなかなか手に入らないため、ジャムや果汁飲料として売られています。欧米では、ジャムをアイスクリームやヨーグルトに混ぜたり、果汁を炭酸で割って飲むなど、ボイセンベリーをデザート感覚で取り入れるのが主流。ベリー系独特の甘酸っぱい味わいで人気があります。
「ボイセンベリーは、ベリー類の中でも栄養成分はトップクラス。でも入手しづらいので、風味を生かした健康飲料を飲んだり、栄養成分が凝縮されたサプリメントなら、手軽に継続して栄養補給ができます。体にいい成分を上手に摂りましょう」(清田先生)

左:ニュージーランドで瞬間冷凍された新鮮なボイセンベリーを独自の製法で13.5倍にまで濃縮。飲みやすいソフトカプセル入り。「特濃ボイセンベリー」62粒31日分 ¥2,480/長寿生活
右:ボイセンベリーの果汁と、紫芋の紅酢、カベルネソーヴィニヨンを加えた健康飲料。新鮮な風味を持つ、豊潤で深い味わいの飲む酢。「ベリー&紅酢」500ml ¥3,990/キタマ


お話を伺った先生
清田マキ先生
生活環境学博士。奈良女子大学大学院博士後期過程・共生自然科学専攻修了。相模女子大学栄養科学部・管理栄養学科専任講師。食品の栄養や機能性の科学的分析・研究を行う。