【ホスファチジルコリン】ほすふぁちじるこりん

 普段の会話で「アレ、あの芸能人の名前なんだっけ?」と、なかなか思い出せないこと、ありませんか? それは、脳が老化してきている証拠! 脳トレもおすすめですが、最近注目されているのは脳のための栄養成分“ホスファチジルコリン”。脳で、学習や記憶を助ける栄養素となる成分です。
「このホスファチジルコリンを一定量摂ると、脳の認知機能が向上。記憶力や集中力をアップしてくれます。さらに、認知症の改善と予防にとても有効な成分でもあるんです。認知症と言われると、自分より上の世代の話と思うかもしれませんが、患者数は年々増え続け、若年化が進んでいます」(西崎知之先生)
「現在の認知症の患者数は約200万人、10年後には約300万人になると予測されています。それだけに予防・改善が望めるサプリメントの登場が期待されていました。気になる脳の老化をくいとめ、親の認知症の予防ができたらうれしいですね」(西崎先生)
 ホスファチジルコリンをとるだけで、自分の記憶力や集中力がアップ。さらに、親世代の認知症も予防し健康寿命を向上させることができるなんて驚きです。

脳の神経伝達細胞が若返る

 脳が元気で若い状態とは、脳に神経伝達物質がたくさんあって、脳神経細胞が活発に活動しているということ。脳の神経細胞が100個あるとするなら、100個全部が活動しているのが理想。ところが、加齢により神経伝達物質が減ると、脳細胞も100個のうち60個しか働かない、というように機能が落ちてきます。これが、記憶力や集中力の低下につながるのです。
「ホスファチジルコリンは、脳を元気にさせる成分を含んでいます。また、ホスファチジルコリンは脳細胞に届くと、不飽和脂肪酸などに変化して、老化した細胞を若返らせる働きをするんです。ホスファチジルコリンを補給すれば、50に落ちた脳機能を80、90に戻すことができますよ」(西崎先生)
 細胞膜を構成する、不飽和脂肪酸にはアラキドン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)などがありますが、実は食品から摂取してもなかなか脳細胞まで届きません。ホスファチジルコリンで補給するのがおすすめだそう。
「ホスファチジルコリンの中でも、卵黄等に含まれるPOホスファチジルコリンは、記憶や物事を段取りよく進める“脳力”を向上させる働きがあります。また、大豆等に含まれるDLホスファチジルコリンは、学習や集中力、判断力、注意力、意欲などの“脳力”を向上させる働きをもっているのです」(西崎先生)
 この2つのホスファチジルコリンを併せて摂ると、効果が倍増するそう。では、卵や大豆を食べればいいのでしょうか?
「例えば、エグノリジンは、POホスファチジルコリンが1粒あたり、45㎎含まれます。これが基準になる有効量ですが、卵黄なら約10個分。DLホスファチジルコリンは1粒50㎎で、大豆3千粒に相当。食事で摂ることは難しいのです」(西崎先生)

年齢を問わず脳機能を高める

この2つのホスファチジルコリンを含むサプリメントは、認知症の医療現場でも治療の一環として使われるようになってきました。西崎先生の研究でも、認知症の治療薬を中止してホスファチジルコリンに切り替えたところ、6カ月後に10症例全てに効果が。そのうち7例は認知機能が正常値まで回復しました(グラフ参照)。
「脳機能の回復および活性化は高齢者だけに限らず、皆さんにおすすめです。現に、私の教え子や受験生が飲んで、記憶力や学力が上がったという喜びの報告が。また、30代・40代の主婦からも元気ややる気が高まり日常生活にメリハリが出た、家事効率が上がったといった感想が寄せられています」(西崎先生)
 サプリメントは、それぞれのメーカーの1日の摂取量の目安に従って飲むことになりますが、過剰摂取の心配はないそうです。脳のアンチエイジング、はじめてみませんか?

お話を伺った先生/西崎知之先生
神戸大学医学部卒業後、同大付属病院脳神経外科、米カリフォルニア大学留学、神戸大学医学部助教授などを経て、2000年より兵庫医科大学生理学神経学講座生体情報部門主任教授に。専門は脳神経科学、認知症。

左:高純度のDLホスファチジルコリン、POホスファチジルコリンを科学的根拠に基づいて有効量を配合した、知的栄養サプリメント。記憶力、集中力の向上や認知症の予防に。「エグノリジンE+G」約1カ月分¥12,600/ドクタープラネッツ

右:大豆から精製されたホスファチジルコリンを顆粒に。水や味噌汁などに混ぜて飲む栄養補助食品。「豊年 大豆レシチン」(顆粒250g缶)¥2,940 /Jーオイルミルズ