【プラセンタ】ぷらせんた

 プラセンタとは、英語で哺乳類の胎盤のこと。胎盤には、妊娠中、へその緒を通じて母体から胎児に栄養や酸素を供給する働きがあります。分娩後は役割を終え、体外へ排出されることに。
 胎盤の成分を含む羊水は、その美肌効果でクレオパトラ、楊貴妃といった美女たちに愛用されていたと言われています。また、美容目的だけでなく、紀元前から病気や傷の治療に利用されていました。
 第二次世界大戦後、日本では胎盤を使った療法の研究が活発になり、有効成分を抽出した「プラセンタ・エキス」を開発。現在、一般的にプラセンタと言うと、「プラセンタ・エキス」のことを指します。
「赤ちゃんを素手で取り上げる助産師さんの手がとてもきれいという経験的な知恵から、医療や美容に応用されるようになった、とも言われています。また、胎盤を食べると産後の体力回復に効果があるとされ、希望される方は持ち帰っていいという産院もあるんですよ」(森智恵子先生)

細胞の活性化から美白美肌まで

プラセンタが、これほど美容や健康に効果が高いのはなぜ?
「プラセンタには、胎児の発育成長に必要な、必須アミノ酸など10種類の栄養素が、体に吸収されやすい形で含まれます。最大の特徴は、細胞分裂を促す成長因子(グロスファクター)が多く存在すること。必要な栄養をすぐに吸収できるので、疲労回復が早くなり、成長因子の作用で、新陳代謝が活発になります。体や肌、内臓を細胞レベルから修復し、若返らせる効果があるのです」(森先生)
 その効果の高さから医療用にも認可を受け、さまざまな疾患に処方されています。
「肝臓の病気に用いられてきましたが、最近では、女性の更年期症状を軽減する作用が注目されています。うつ病や記憶力の改善効果もわかってきました」(森先生)
 医師によっては、関節リウマチや気管支ぜんそく、歯科治療などにも応用しているそう。また、女性に限らず、男性にも効果的。現在、一番プラセンタ療法が行われているのが、美容皮膚科です。
「プラセンタは、肌トラブルからアンチエイジングまで、オールマイティーに効果を発揮します。アレルギー性皮膚炎やニキビに悩む方にもオススメですね。肌のキメを整えたり、コラーゲンやヒアルロン酸を増やすので、肌が潤って、たるみやシワが薄くなります。また、メラニンの生成を抑え、シミやくすみを改善する作用もあるんです」(森先生)
 森先生の病院でもプラセンタ療法を希望する方は多いそう。
「病院では、人間の胎盤を精製したヒト・プラセンタが処方されます。これは医師以外、取扱いが許されておらず、注射か点滴で体内に取り込みます。患者さんに聞いてみると、注射の後は疲れが完全になくなり、その夜は熟睡できると言いますね」(森先生)
 プラセンタは医療用だけでなく、サプリメントや化粧品にも広く活用されています。

品質の高い国産プラセンタ

「サプリメントや化粧品に使われているプラセンタには、豚の胎盤を精製したものが多く使われています」(森先生)
 豚の他には、馬や羊の胎盤を使ったプラセンタも。動物のものでも、効果はあるのでしょうか。
「豚のプラセンタを服用したり、塗ることで、人間のものと同様、美肌や疲労回復などの効果があることがわかっています。大切なのは、継続すること。ただ、サプリメントや化粧品は、他の成分も配合しているものがほとんどなので、効果については自分で判断する必要があります」(森先生)
 胎盤というデリケートなものなので、気になるのは安全性。
「ヒト・プラセンタは検査により健康な女性のものを厳選しています。豚などの動物の場合も厳重に管理され、飼育されたものを使っているそう。いずれも安全性には十分配慮されています」(森先生)
 実は日本はプラセンタ製剤を多く輸出している、“プラセンタ先進国”なんだとか。
「日本産のプラセンタは品質が高いと、世界中で評価されているんですよ」(森先生)
 美容だけでなく、30代~40代で悩みの多い、疲れにも効果的な成分なので、一度試してみては。

お話を伺った先生/森智恵子先生。医学博士、シロノクリニック恵比寿・医師。
1991年久留米大学医学部卒業後、同大学病院の産婦人科勤務を経て、現職。美容皮膚科医としてアンチエイジング医療分野で幅広く活躍しつつ、産婦人科医を続けている。1児の母でもある。

(左)国産の「SPF豚(特定病原菌不在豚)」のプラセンタエキス高濃度美容液。ドクタープラセン プラセンタ・原液(30ml)¥4,725/プランドゥシー・メディカル

(右):1粒に120mgのプラセンタ・エキスを配合したカプセルタイプのサプリメント。プラセンピー(160粒)¥12,600 /ホスミン栄養化学工業