【カムカム】かむかむ

 カムカムは、主にペルー共和国のアマゾン川流域の水たまりに自生する果樹。
 グアバと同じフトモモ科の果物で、12~3月頃が収穫期。2~3センチの甘酸っぱい赤い実をつけます。水に落ちた実を魚が食べるときにたてる音が、“カムカム”という名の由来だとか。
 古来からアマゾン川流域の先住民に食されており、肌荒れや肥満、風邪、糖尿、高血圧の改善などに効果があるのだそう。
「1959年、ペルーで初めてカムカムの調査・研究が行われ、驚異的なビタミンCの含有量が世界の注目を浴びました。なんとビタミンCの量は100g当たり2,780mgで、レモンの約60倍! これは、ビタミンCが多いことで知られるアセロラと比べても約2倍です」(豊原秀和先生)
 また微量ながら、カルシウムやリン、ビタミンB1、B2など、女性の美容と健康にぴったりの成分が含まれているのも特徴。
「最近の研究で、ポリフェノールの一種、エラグ酸も含まれていることがわかっています。抗酸化&若返りが期待できる果物なんです」(豊原先生)

高い美容効果と社会貢献を実現

 実はこのカムカム、日本とのつながりが強い果物でした。
「ペルーの内陸部はほとんどが熱帯雨林で、農地に適さない土地ばかり。だから、貧しい農家は現金収入を得るため、違法と知りながら麻薬の原料となるコカ栽培に手を出してしまう。それがマフィアや、過激なゲリラ集団を生み、様々な社会問題の原因になっていました。その状況を変えようと動いたのが、日本人なんです」(豊原先生)
 東京農業大学の卒業生である鈴木孝幸さんが発起人となって、ペルーの農業省と協力。コカの代わりに、カムカムの果樹園栽培を推進しようと考えました。
「まず畑で育てたカムカムの苗木を、契約した農家に無償配布します。そして収穫した果実を現金で買い取り、海外で販売するというしくみです。カムカムの実は傷みやすいので、皮と種子を除いた果肉を圧搾して冷凍したものや、パウダー状にしたものを輸出します。そのため、実の採取だけでなく加工、輸出の工程でも、新たな雇用が生まれました」(豊原先生)
 日本では最初にドリンクを製品化。豊原先生も栽培方法のアドバイスや有効成分について研究を行っています。ただ、ペルー政府は貴重なカムカムの種や果実の国外持ち出しを法律で禁じており、研究のために持ち出すのにも許可が必要だとか。
 2004年頃には、日本の他、欧米の大手飲料メーカーがカムカム入り商品の製造をスタート。しかし、日本ではテレビに紹介されてブームの兆しが訪れたものの、大量注文に生産が追いつかず、原料不足で生産中止に。
「現在は土壌の改善などで、安定した生産ができるようになってきています。ただ、アマゾンの奥地から運ぶ手間がかかるので、アセロラなどと比べると高値。しかし、日本の私たちが公正な価格で購入することで、ペルー農家の生活が向上するのはいいことですね」(豊原先生)
 現在、日本の美容マニアの間で、美白効果が高いと話題の成分になっています。

多彩な商品で紫外線対策を

 カムカムを使った製品は、現在日本で多く発売されています。
「愛用者からは『子どもが風邪をひかなくなった』という声や、『続けていると化粧ノリがよくなり、コスメ代が節約できた』という60代の女性も。私も毎日摂っていますが、体調を崩すこともなく、よく周りから肌ツヤがいいと言われます」(豊原先生)
 特に紫外線が強くなるこれからの季節、ビタミンCの多いカムカムはオススメ。また、天然ビタミンCは他の成分が微量入っているので合成の物と比べ、吸収がいいと言われています。
「ビタミンCは水溶性なので、一度にたくさん摂っても体外に排泄されます。だからこそ、定期的に摂ることが大切」(豊原先生)
 今年の夏はカムカムで、体の内から紫外線対策&夏老け予防をしてみてはいかが。

お話を伺った先生/豊原秀和先生。農学博士。東京農業大学・副学長。国際食料情報学部・国際農業開発学科教授。オリジナル商品を開発・販売する「株式会社メルカード東京農大」の社長も務める。共著に『ビタミンCの王様 カムカムに生きる』(東京農業大学出版会 ¥945)。

左から:カムカムの果肉を丸ごと粉砕したパウダーに、コラーゲンを配合した美肌サプリ。1日1粒と手軽なのもうれしい。カムコラ(30粒)¥3,000/ディライト

東京農大が商品開発したドリンク。さっぱりしたノドごしで飲みやすい。カムカムドリンク(190g×30本)¥3,600/メルカード東京農大

カムカムの生果汁を18 %配合したポン酢。自然食材を使用し、無添加で安心。カムカムぽん酢(200g)¥840/アマゾンカムカム