【フローラチェック】ふろーらちぇっく

 「最近お腹の調子がおかしい」「風邪を引きやすい」「ダイエットしてもやせない」……。そんな人は、腸内細菌のバランスが崩れているかもしれません。

 「腸内細菌のバランスが悪いと下痢や便秘の原因になるだけでなく、免疫力も下がります。脂肪の分解力や燃焼力も落ちるため、太りやすくもなるんですよ」と、内科医の青木晃先生。
 腸内細菌のバランスをよくするには、まず自分の腸内細菌のバランスを知る必要が。そこで行いたいのが「フローラチェック」です。名前の由来は、腸内に生息する菌の様子を顕微鏡で見ると、咲き乱れる花畑(フローラ)のように見えることから。

 「腸内には細かく分けると数百種類、100兆個の細菌がいますが、その種類や割合は人それぞれで全く違うんですよ。これらは善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つに分類されますが、フローラチェックでそのバランスが明確にわかります」(青木先生)
 フローラチェックを受けるには、まず実施しているクリニックで受診し、問診票と採便キットを受け取ります。後日、郵送か持参でそれらをクリニックに提出。検査機関が便から腸内細菌の遺伝子を調べ、バランスを分析した結果が2~3週間後にクリニックに届くので、再度受診を。その結果に基づき、医師から食生活や生活習慣についてアドバイスを受けるという流れです。自由診療で医療機関により診察費は異なりますが、青木先生の横浜クリニックでは税別で3万円です。

善玉菌2:悪玉菌1日和見菌7が理想

 「理想的な腸内バランスは善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7の割合です。日和見菌は善玉菌、悪玉菌のどちらかが優勢になると、優勢な方に加担します。つまり、善玉菌がしっかり働いていると日和見菌にもよい作用を及ぼし、逆に悪玉菌が活発になると、腐敗菌になって悪い働きをするんです。善玉菌が悪玉菌の2倍の量で、日和見菌が悪玉菌に味方しない腸内環境を維持したいですね」(青木先生)
 フローラチェックで検査するのは「乳酸菌」(善玉菌)、「ビフィズス菌」(善玉菌)、「クロストリジウム」(悪玉菌)、「プレボテラ」(日和見菌)、「バクテロイデス」(日和見菌)の5つの菌群。数百種ある腸内細菌のほとんどが、この5つに分類されます。
 「悪玉菌は1割でいいのに、5割ある人も多いんですよ。お腹の調子が悪い人は一般的に悪玉菌が多い傾向にあります。フローラチェックで悪玉菌の割合が具体的にわかっていれば、医師は適切な改善策を伝えられるうえ、患者さん自身も改善しようという意識が強くなりますね」(青木先生)

まずは生活改善!ヨーグルトは多種類を

 腸内バランスの改善に役立つのが、善玉菌を生きたまま腸に届けられる、ヨーグルトなどの「プロバイオティクス」。また、腸内の善玉菌を増やすエサ、オリゴ糖などの「プレバイオティクス」も有効。これらは両方摂ることで効果が上がりますが、「シンバイオティクス」という、両方の機能をもつ成分を凝縮させたサプリも出ています。
 「食べ物で善玉菌を摂り入れるいちばん手軽な方法は、足りない菌を主体とするヨーグルトを食べることです」(青木先生)
 乳酸菌ならガゼリ、シロタ株、LG21、ラブレ、ビフィズス菌ならBB536、ビフィドバクテリウム・ラクティスBB-12などと、様々な菌をうたったヨーグルトが数多く発売されています。
 「乳酸菌が足りないという結果なら、乳酸菌をアピールしているものを選んで毎日100gほどの量を食べ続けてみて。同じ乳酸菌でも多種類の菌を取り入れた方がいいので、1~2週間ごとに違う菌が入ったものにかえるといいでしょう」(青木先生)

 また、悪玉菌を増やす生活習慣をやめることも大切。
 「ヨーグルトを食べても日常生活の悪い習慣を改めなければ、腸内細菌のバランスはよくなりません。糖分や添加物の摂りすぎや夜遅い食事、お酒の飲みすぎなど悪い食生活を改めて、適度な運動をし、規則正しく生活するのが基本ですよ」(青木先生)  食事では豆、ごま、米(なるべく玄米)、わかめなどの海藻類、野菜、魚、しいたけなどのきのこ類、いも類、ヨーグルトなどの発酵食品をバランスよく摂るといいそう。頭の文字をとり、「まごこはやさしいよ」と覚えて、今日から実践を。

お話を伺った方
青木晃先生
内科医、横浜クリニック院長。生活習慣病やがん撲滅のため、アンチエイジング医療の分野で活お話を伺った先生青木晃あきら先生躍。抗加齢医学の臨床・研究・教育に従事している。近著に『最新版アンチエイジング検査』(日本地域社会研究所¥1,620/上符正志共著)。