【イミダペプチド】いみだぺぷちど

 大阪市、大阪市立大学と食品メーカーなどの企業18社が連携し、約30億円をかけて行った「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」。このプロジェクトの臨床試験で、最も抗疲労効果が高かった成分がイミダゾールジペプチド(通称イミダペプチド)です。

 抗疲労効果は1.疲労感が減らせるか、2.肉体的・精神的に負荷を与えてパフォーマンスが低下するのを抑えられるか、3.細胞の酸化や損傷を抑える効果があるかで判断。イミダペプチドはこの基準を3つとも、かつ圧倒的な成績でクリアしたのです。

 「疲れは細胞がさびることで起こります。筋肉や脳がエネルギーを生み出すと活性酸素が生じますが、これが細胞のダメージに。そのダメージを脳に伝えるシグナルが“疲れ”です。熱や痛みとともに“体の3大アラーム”といわれているんですよ」と、大阪市立大学教授の梶本修身先生。

 最近の研究では体の疲れも精神的な疲れも、自律神経の疲れであることがわかってきました。
 「イミダペプチドが疲れに高い効果を発揮するのは、脳内の自律神経の中枢に直接作用するから。人においてもっとも消耗の激しい脳の自律神経中枢で、イミダペプチドが活性酸素を抑え、大切な細胞のサビを防いでくれる。だから体の疲れも精神的な疲れもすばやく回復できるのです」(梶本先生)

アミノ酸に分解後疲労部分で再合成

 渡り鳥が何千キロも休まずに飛び続けられるのは、イミダペプチドが翼の付け根に豊富にあるため。また、カジキやマグロ、カツオなど高速で泳ぎ続けることができる回遊魚の尾ひれにも多く含まれています。

 イミダペプチドは化学的には2つのアミノ酸が結合した物質。アミノ酸の結合の仕方によって「アンセリン」、「カルノシン」、「バレニン」などに分類され、鶏肉にはカルノシン、魚にはアンセリン、クジラにはバレニンが多く入っています。
 「これらのサプリが出ていますが、どれも体内で同じアミノ酸に分解されるので、どの成分がよいというのはありません。イミダペプチドがすばらしいのは、分解されたアミノ酸が体内を回り、疲労物質のたまっている場所で再び結合すること。イミダペプチド以外の疲労回復成分にはこの機能はありません」(梶本先生)
 効果の継続時間も他の成分を上回ります。
 「カテキンやポリフェノールなどの疲労回復効果は数十分程度。一方、イミダペプチドは体内で合成しながら疲労を回復するので数時間にわたり効果が持続します」(梶本先生)

※商品のお問い合わせ先/日本予防医薬10120-189-137
ノヴァーレ・ジャパンhttp://www.imidaex.com

アルツハイマーの予防にも効果が!

 食事で疲労を回復するなら、鶏胸肉が最も効果的。
 「充分な疲労回復効果を得るには1日200㎎のイミダペプチドを2週間以上摂る必要が。鶏胸肉なら1日100gが目安。豚肉や牛肉、魚からも摂れますが、必要量、価格、栄養バランスを考えると鶏胸肉がベストです」(梶本先生)

 水に溶けやすい性質があるので、スープにして摂るのも〇。「イミダペプチドとは別のメカニズムで疲労を回復させるビタミンCやクエン酸などと合わせて摂るとより効果的です。酢や梅干し、レモンなどと一緒に食べましょう」(梶本先生)

 最近の研究では、イミダペプチドの別の効果も明らかに。
 「疲れは細胞がさびた状態ですが、その点では老化も同じ。ですから、イミダペプチドはアンチエイジングの分野でも注目されています。最近東京大学大学院で行われたマウスによる実験では、アルツハイマーの予防効果も判明しました」(梶本先生)

 イミダペプチドは自律神経に作用するので、更年期障害や不定愁訴に悩む女性にもおすすめだそう。加齢による悩みや疲れが出やすいアラフォー以降は、積極的に摂りたいですね。

お話を伺った先生
梶本修身先生
大阪市立大学医学研究科疲労医学講座特任教授。専門は疲労医学。産官学が連携して行った「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」ではリーダーを務めた。著書に『だから、あなたは疲れている!』(¥1,080・永岡書店)他。