女性のデリケートゾーンのかぶれやかゆみ解決法-蒸し暑い季節は要注意

生理用ナプキンによる蒸れ、かぶれ、かゆみを防ぐには?

密着させず、風通しよく、清潔に。ひどいかゆみや痛み、分泌物の増加があったら早めに受診を

かぶれやかゆみの正体は接触性皮膚炎と雑菌の繁殖

 暑い日が続きますね。ただでさえ蒸し暑いのに、月経期のデリケートゾーンは生理用ナプキン(以下ナプキン)によって密閉され、非常に蒸れやすい状態になります。
 そのため、もともと角質層が薄く刺激に弱い、文字通りデリケートな外陰部の皮膚はふやけて傷つきやすくなり、かぶれやかゆみなどのトラブルが発生しやすくなります。ナプキンが触れる刺激で接触性皮膚炎をおこしたり、常に湿った状態で不潔になりやすいため雑菌が繁殖したりするのです。

 多くの女性がナプキンやおりものシートによるデリケートゾーンの蒸れやかぶれ、かゆみに悩んでいるようですが、他の人に相談しにくい場所だけに、がまんして症状が進んでしまったり、市販のぬり薬でかえって悪化させてしまうケースもみられます。

 蒸れやこすれが原因のかぶれやかゆみなら、ひどくならないうちに原因を取り除けば解消します。そこで、今回は月経期の蒸れない工夫、かぶれない工夫を紹介しましょう。

ナプキンを密着させず、風通しをよく

 むれを防ぐには、まず、できるだけナプキンを密着させず、当てている時間も減らすこと。ぴったりしたジーンズやサニタリーショーツでナプキンを密着させ摩擦し続けると、蒸れてトラブルが増加します。ガードルなどの締め付けのきつい下着やズボン、ストッキングなどは、暑い場所で長く身に着けるのは避けたほうがいいでしょう。

 せめて家にいるときくらいは、風通しをよくすることを考えて、下半身を締め付けない衣類に着替えましょう。経血量が少ないときは、サニタリーショーツは外し、おりものならシートを外して何度も下着を交換します。

 素材を圧縮した薄手のナプキンで陰部を密閉すると問題がおこりやすいので、少し厚手のふっくらしたものに当て換えて、皮膚とナプキンの間にすきまをつくりましょう。中心部が盛り上がっている形状のものより平らなもののほうが、すきまができやすいようです。

 ナプキンには表面がやわらかいもの、表面にプラスチックメッシュがのっているものなどいくつかのタイプがありますが、こすれてかゆくなる場合はやわらかいものにするほうがトラブルが少なくてすみます。その問題がない場合は、メッシュのさっぱりした感触を求めるのもよいでしょう。

 出血がほとんど治まったら、夜寝ている間はナプキンを外して風通しをはかるのがよいでしょう。本格的にかゆみの出ている人は、ショーツをはかずに直接パジャマを着て寝ることをおすすめします。パジャマはぴったりしたものではなく、ゆったりしたものにします。

清潔にして、洗濯にも一工夫を

 デリケートゾーンの清潔を保つことも大切です。可能であれば、月経期やおりものが多いときは、局部の汗や分泌物をふきとるかトイレのシャワーで軽く流すなどしてさっぱりしましょう。ただし、腟の内側には強力な自浄作用があり、中を洗浄する必要はありません(かえって、洗わないほうがよいことがわかっています)。
 また、外陰部の皮膚が傷んでいるときに繰り返し洗うとかえって炎症をおこすので、そのおそれのあるときには、ガーゼやおしぼりなどでそっと拭うだけにしましょう。
 ナプキンやおりものシートはこまめに換えます。出血や分泌物の量が少なくても、長くても4~5時間たったら新しいものに交換しましょう。

 下着も汚れたらすぐに清潔なものに換えましょう。また、洗濯後の下着に残った洗剤の刺激でかぶれることもあるので、すすぎは十分に行うようにしましょう。
 高温多湿の日本の夏はカビにとって天国。陰干ししたり室内に干した下着をそのまま引き出しにしまうのは、かゆくなるもとです。日光(紫外線)に当てればカビ退治になりますが、それができない場合は、干した後に、短時間でも乾燥機を使う、低温のアイロンを当てるなどカビ対策を。

 かゆいからといってかくと、さらにかゆくなって悪循環。風通しよく清潔にして、蒸れやすい局所の環境を改善するのが一番です。市販の外用薬を使うときには注意を。添付文書に「粘膜にはつけないように」と書いてあるものは、本来外陰部にはつけてはいけないのですが、そういった薬を外陰部につけてかぶれる人が多いようです。

 ひどいかゆみがある場合、カンジダというカビの一種が腟内で繁殖する「カンジダ腟炎」や、別の感染症の可能性もあります。ひどいかゆみや痛みがあったり、おりものの量が増えたりしたら、早めに産婦人科か婦人科へ受診しましょう。

 一方、咳やくしゃみ、スポーツなどで尿がもれてしまう人がいます。その量には個人差がありますが、決して少ない量ではありません。そういった場合は、暑い季節もパッドが手離せません。尿もれがあるのに生理用のナプキンを使っていると、皮膚障害をおこす原因になるため、尿を吸収させる場合には、尿もれ専用パッドを使うのがよいでしょう。
 尿もれ専用品は、内部に生理用パッドよりたくさんの吸収材が詰まっていて、尿がしみてもパッドの表面がじめじめしないすぐれものです(ただし、血液を吸わせるのには向きません)。最近は、売り場でも生理用品の近くに尿もれ専用品を配置し、手に取りやすくしてありますから、尿もれには尿もれ専用パッドを使ってください。

【監修】
中田 真木先生


三井記念病院産婦人科医長
1981年東京大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局。1991年フランス政府給費研究生(研修先はオテル・デュー・ド・パリ産婦人科)。東京警察病院産婦人科医幹を経て、2002年より現職。専門は骨盤底婦人科学。日本産婦人科学会、日本泌尿器科学会、排尿機能学会、日本更年期医学会、女性骨盤底医学会、骨盤外科機能温存研究会に所属。著書に『知って!貴女の骨盤底』(芳賀書店)など。

コラムに関連する病名が検索できます。

女性のデリケートゾーンのかぶれやかゆみ解決法-蒸し暑い季節は要注意 関連コラム

その他のヘルシーウーマンコラム

この記事を見ているひとはこんな記事も見ています

生理用品の選び方-生理中のかぶれやムレはナプキンが原因?

ナプキンとタンポンはどう使い分けるの?
自分に合ったナプキンはどう選ぶの?
布ナプキンは何がいいの?
そんな生理用品にまつわる疑問にお答えします。 ナプキン選びは体感や快適性にこだわって 半数以上がタンポン派といわれる欧米と異なり、... 続きを読む

デリケートゾーンのかゆみの原因は? 意外と多い皮膚トラブル

婦人科に来られる患者さんのさまざまな訴えのなかで、生命にかかわることはほとんどないのに、患者さんをひどく悩ませるのがデリケートゾーンのかゆみです。
多くの場合、陰部や腟にはっきりした荒れや腫れがあってかゆみが出ていますが、そうした異常が... 続きを読む

デリケートゾーンのにおいは洗って解決!正しいケアで女性ホルモンの分泌もアップ♡

みなさんこんにちは。トータルボディビューティーアドバイザーのKAORIです。デリケートゾーンのにおいやかゆみが気になったことはありませんか?今回は、なかなか人には聞けないデリケートゾーンのケアについてこっそりお伝えします。 美しい人は見... 続きを読む

補正下着にはダイエット効果もあります

補正下着
補正下着というと、一昔前だと年配の女性が、崩れてきたボディラインを補正するために、しかたなくつけているものというイメージがあったと思いますが、現在では若いうちから、筋力を鍛えておかないと年を取ってから鍛えても元には戻らないとい... 続きを読む

Tシャツでそのままバタン、はNG。夜はパジャマで安眠

夜寝るときには何を着ていますか?Tシャツに短パン、あるいはスウェットといった部屋着で寝る人も多くみられます。でも、快眠のためにはパジャマで寝ることが望ましいのです。では、パジャマで寝ることには、どんな快眠の効果があるのでしょうか。 寝... 続きを読む

過活動膀胱ってどんな病気? 主な3つの症状と治療法

「過活動膀胱」という病気を知っていますか?
OAB(Overactive Bladderの略)ともいい、2002年に国際尿禁制学会(排尿機能などに関する国際学会)で定義が大幅に変更されたいわば新しい病名です。主な症状は、我慢できないほど強... 続きを読む

生理の量が多い-昼でも夜用を使うようなら子宮筋腫の疑いが

成人女性に多く見られる病気に子宮筋腫があります。早くから見つけておけばたいしたことのない病気ですが、大きくなってから、困った症状が出てからの治療では、ひどい目に遭うことがありますから、早めに見つけておくほうが有利です。
治療の必要な子... 続きを読む

ブーツのニオイの原因は雑菌にあった!雑菌駆除の対策はこれ

ファッションアイテムとして欠かすことのできないブーツ。しかし、どんなブーツにも共通点があります。それは長時間履くとニオうこと。ブーツのニオイは雑菌が原因だと言われています。では、その雑菌を排除するにはどのような手段があるのでしょうか?ブ... 続きを読む

ジメジメムシムシ。心にもカビが生えてきそうでイライラ。この時期はダイエットに向いてないの?

ココロIQを高める!~今回の解説~ Q. ジメジメムシムシ。心にもカビが生えてきそうでイライラ。この時期はダイエットに向いてないの? A. YES&NO……梅雨時のイライラは、環境ストレスが陰の犯人。... 続きを読む

【みんな、どうしてる?】古い下着の処分のしかた お悩み解決方法

使用済みの下着ってどう処分してますか? アパートに住んでいるので、朝一でゴミ置き場に出しておいたのですが、 家を出るときにふと見たらゴミ袋が無くなっていたのです。 今まではあまり気にしないでゴミ袋に入れて出していたのでが、 思い起こせば... 続きを読む