婦人科検診を受けるメリット-ゆったり検査できるレディスドッグ

職場や市区町村で実施する健診・検診は無料または低料金

症状がなくても定期的に受けよう。クリニックなどの検査も上手に組み合わせるとよい

日本女性の乳がん・子宮がんの検診受診率は非常に低い

 厚生労働省の「平成19年国民生活基礎調査」によると、日本の女性のがん検診受診率は、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮(頸)がんの平均が2割台前半でした。そのうち乳がん、子宮がんの受診率は、20.3%と21.3%でした。平成16年の同調査から比べると微増はしていますが、欧米の乳がん・子宮がんの検診受診率が60~80%であるのに比べ、非常に低い状況にあります。とくに子宮がんの20歳代の受診率は11%と、大変低くなっています。

 乳がんは40代50代と比較的若い年代に多く、罹患率、死亡率とも増加し続けています。子宮頸がんではさらに若い世代の罹患率が上昇しており、発症のピークは30代半ばです。どちらも早期に発見できれば治る確率が高いので、ぜひとも定期的な健診(健康状態をチェックする目的の検査)や検診(特定の病気を早期発見する目的の検査)を受けていただきたいものです。

だれにも無料か低料金で受けられる健診・検診の機会があるはず

 乳がんや子宮がんの検診を受けない理由を調査した報告がいくつかありますが、それらをみると(1)症状がない、(2)時間がない、(3)費用がかかる、(4)検診の機会がない、(5)どこで(どうしたら)受けられるのかわからない、などの理由があげられています。

 しかし(1)でいえば、そもそも健診や検診は症状がない人が受けるものです。症状が出てから医療機関を受診した場合、症状が進んでいれば治療が困難なことが多いからこそ、病気の早期発見のために定期的な検査が必要なのです。(3)(4)(5)については、会社員や公務員、フリーランスで働く人、主婦、無職の人など立場によって受け方や費用は異なりますが、だれにも無料または低料金で受けられる健診や検診の機会があるはずです。

 通常は、フルタイムで働いている人なら職場の健康保険組合・全国健康保険協会(協会けんぽ)・共済組合などの各医療保険で行う定期健康診査(健診)やがん検診が受けられます。主婦なら夫の職場の医療保険または市区町村で、フリーランスで働く人や無職の人などは市区町村で実施する健診やがん検診が受けられることになっています。費用も、その多くは無料または低料金で受けることができます。

 こうしたせっかくの機会を見逃さず、定期的に健診やがん検診を受けることをおすすめします。ただし、それぞれの職場、市区町村によって受けられる検査、年齢、費用などが異なりますので、ご自分の職場、お住まいの市区町村に問い合わせてください。

足りない部分はクリニックで検査を。レディスドックの利用も

 市区町村が実施するがん検診の場合、乳がん検診は40歳以上、子宮(頸)がん検診は20歳以上の人が、それぞれ2年に1回受けるようになっていることが多いようです。しかし乳がんは30代の発症も多いため、30歳になったら自主的に、乳腺の専門クリニックなどで定期的な検診を始めることをおすすめします。家族が乳がんにかかっている場合などは、20代のうちに一度検診を受けておくと安心でしょう。
 職場や市区町村で受けられるものはそれを利用し、個人の希望で必要と思われる検査は自費で、婦人科や乳腺のクリニックなどで受けるようにするなど、上手に組み合わせるとよいでしょう。

 また、費用はかかってもよいからなるべく1回ですべての検査を済ませたいという方や、ゆったりした雰囲気の中で検査を受けたいという方におすすめなのがレディスドックです。レディスドックとは、婦人科のクリニックなどで受けられる女性のための人間ドック。検査項目はクリニックによって異なりますが、一般の健康診査、問診と内診からなる一般婦人科診察、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣腫瘍、乳がん、骨粗しょう症、甲状腺や女性ホルモン系の病気、膠原(こうげん)病など、女性に特有な病気の検査が組み入れられていることが多いようです。

 実施しているクリニックによって、女性の年齢やライフスタイルに合わせた組み合わせによるコースがいくつか用意されていたり、一般婦人科診察、尿検査、子宮頸がん細胞診、卵巣・子宮エコーなどを基本検査として、ほかに必要な検査をオプションとして選択するようになっているところもあります。

 職場、市区町村、クリニックなどで受けられる検査を表に示します。自分の健康は自分で守るもの。検査を受けなかったために後悔するようなことがないように、一定の年齢になったら積極的に健診・検診を受けるようにしてください。

(編集・制作 (株)法研)

【監修】
加藤 季子先生


アイル女性クリニック院長
1971年九州大学医学部卒業。東京都立築地産院産婦人科医長、愛育病院医長(婦人科、思春期外来も担当)、銀座女性成人病クリニックを経て、2005年にアイル女性クリニックを開業。性と健康を考える女性専門家の会会員。著書に「ワーキング マタニティ」(主婦の友社)、『わたしの安産ダイアリー』(日本文芸社)など。

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