シャンプー、リンスの上手な使い方教えます

健康な髪と地肌は正しいケアから

泡立てたシャンプーで地肌をやさしくマッサージ、すすぎは念入りに!

洗いすぎは髪のパサつき、枝毛の原因にも

 「朝シャン」という言葉が新語・流行語大賞を受賞したのが1987年。そのころから、毎日シャンプーする人がとても多くなったようです。「朝シャン」は日本人の清潔指向を示す言葉として問題視されることもあるように、日本人は髪を洗いすぎる傾向があると言われます。洗いすぎると地肌が乾燥し、髪がパサついて枝毛の原因になることもあります。まして、シャンプーを髪に直接つけてゴシゴシ洗い、熱いお湯ですすいでいたのでは、髪や地肌へのダメージは大きく、洗いすぎが原因で抜け毛を招くことだってあるのです。

 しかしこれから夏も本番、気がついたら体だけでなく頭まで汗でびっしょり、なんてことも多くなります。汗をかいたら毎日でもシャンプーしたいですね。そこで、毎日シャンプーしても髪と地肌を傷めることなく美しく保つために、シャンプーやリンスの上手な使い方を知っておきましょう。

シャンプーはお湯で薄めて泡立ててから

 髪についた汚れやホコリは、こすったりしなくても泡の力だけで落ちますから、髪よりも地肌を洗うつもりでシャンプーしましょう。

(1)洗う前に、髪を軽くブラッシング。余分な皮脂やフケを浮き上がらせるとともに、髪がからまずスムーズに洗うことができる。

(2)38度くらいのぬるめのお湯で地肌と髪全体をすすぎ、軽い汚れやヘアケア剤を落とす。熱すぎるお湯は必要な油分まで奪ってしまい、地肌がカサカサになったり、髪のキューティクルがはがれやすくなる。

(3)少量のシャンプーをお湯で薄め、軽く泡立ててから、後頭部の生え際から全体につけていく。(後頭部は比較的外部からの刺激に強いため)

(4)頭全体にシャンプーがついたら、指の腹を使って、地肌をやさしくマッサージしながら洗う。爪を立てるのは、地肌を傷めるので厳禁。髪の毛をこすり合わせると、キューティクルがはがれてダメージの原因に。

(5)ぬるめのお湯で、よく洗い流す。

(6)リンスは地肌ではなく、毛先を中心に髪だけにつけ、よく洗い流す。

 シャンプーもリンスも、化粧品より刺激が強いため、肌に残らないようすすぎは十分に行います。フケやかゆみ、抜け毛などはすすぎ残しが原因とも言われます。時間に余裕のない「朝シャン」では、急いでゴシゴシこすったり、すすぎ残したりして、髪と地肌を傷めがち。朝シャンプーするなら、十分に時間がとれるように早起きを。「髪の栄養はバランスのよい食事から」ですから、朝食を抜いて朝シャンするのは避けましょう。

ドライヤーのかけすぎはダメージのもと

 シャンプーの後、髪が濡れたまま寝ると、髪が傷みやすいだけでなく、雑菌が繁殖していやなにおいの原因にもなります。

 乾かすときも、髪を傷めないように正しいやり方で。まずタオルで髪をはさみ、両手で押さえるようにしてできるかぎり水気を取ります。タオルで十分に水気を取ることで、ドライヤーの時間を短くすることができます。

 ドライヤーはなるべく頭から離し、髪に風を送り込むようにして乾かします。ドライヤーの使いすぎは、地肌や髪を乾燥させるだけでなく、地肌や髪の表面のケラチンたんぱくを傷つけ、パサつきや傷みの原因になるので注意しましょう。

きちんと洗ってもかゆいのは脂漏性皮膚炎かも

 毎日洗っても地肌がかゆい、べたっとしたフケが出るという人は、「脂漏性(しろうせい)皮膚炎」の可能性が。脂漏性皮膚炎は皮脂分泌のバランスが崩れることで肌の表面に雑菌が増え、赤みやかゆみを生じる皮膚炎です。ひどくなると毛根にダメージを与え、脱毛につながることも。思い当たる人は早めに皮膚科を受診しましょう。
 ストレスや過労、食生活の乱れが原因で起こることが多いので、ストレスや疲労をためないようにして、十分な睡眠と規則正しい生活を心がけましょう。

   また、いくらシャンプーが完ぺきでも、髪に栄養が行き届かなければ美しい髪は望めません。極端なダイエットや偏食は、髪への栄養も不足させてしまいます。栄養バランスのよい食事内容にしたうえで、髪によい食べ物を積極的にとりましょう。

たんぱく質:髪の主成分はたんぱく質なので、不足すると髪が細くなる。肉や魚、牛乳、豆類などに豊富。
鉄分:不足するとパサパサした髪に。プルーンやレバー、あさりなどに豊富。
ビタミンE:地肌の血行を促進する。ごまやアーモンドなどに豊富。

 地肌の血行不良も髪の大敵です。タバコやアルコールの量を控えたり、運動不足を解消して体を活性化させましょう。美容院でいま人気のスカルプ(地肌)ケアをしてもらうのもいいですね。

(「へるすあっぷ21」法研より)

【監修】
吉木伸子先生


よしき皮膚科クリニック銀座院長
1967年東京都に生まれる。1993年 横浜市立大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院皮膚科学教室入局。1994年より浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務、埼玉県大宮市(現さいたま市大宮町)のレーザークリニック勤務、日本美容学校皮膚科非常勤講師などを経て、1998年よしき皮膚科クリニック銀座開業、現在に至る。専門は美容皮膚科。所属学会は日本皮膚科学会、日本香粧品学会、日本美容皮膚科学会。著書に『スキンケア基本事典』(池田書店)、『美肌ルネッサンス』(集英社)ほか。

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