髪の毛をキレイに保つ秘訣とは? 食事管理とストレス対策が肝心

髪に優しい生活習慣を

誤ったダイエットや過度のストレスから抜け毛・薄毛に悩む女性が増えている

30歳代の女性にも抜け毛の悩みが増えている

 「ブラッシングやシャンプーのたびに髪がごそっと抜ける」「鏡に向かうと、なんとなく頭皮がすけて見える」―そんなことがありませんか? 実は、最近こういう悩みをもつ女性が増えているんです。しかも、30歳代なのに…。

 人間の毛髪は全部で約10万本。これが、2~6年のサイクルで生え変わっています。1日に50~100本抜けたからといってあわてることはありません。でも、ブラシにごそっと巻きついた抜け毛は、やはり気になりますね。

 「まさか…。女性が、男性のようにはげちゃうの?」そんな声が聞こえてきそうですが、抜け毛や薄毛は、男性の専売特許とは限りません。一部の男性のように頭皮がテカテカ光ることはありませんが、特に遺伝的な素因のある人では、前頭から頭頂部にかけて薄くなることがあり、「女性型脱毛症(女性の男性型脱毛症)」と呼ばれています。
 ご両親、ご親戚に男性型脱毛症のある方にできやすいのですが、男性よりは軽い症状で済むことが多いので、これまであまり強調されてこなかったのです。

 一方、男女ともに、老化現象としての薄毛はごく普通に出現し、「老人性脱毛」といわれています。「老人性」というと、60歳過ぎ?・・・かと思えばそうではありません。脱毛に限らず、さまざまな老化現象が、だいたい30歳代後半からくることが知られています。もちろん、症状の出方には、ご存知のとおり個人差があり、日常的なライフスタイルが大きくかかわってくるのです。

 なお、女性の脱毛の特徴は、毛が細くなったり、まばらになったりして、かつてあった髪の毛のボリュームがなくなってくることが一般的です。

ダイエット、ストレス、タバコが悪化要因

 異常な抜け毛や薄毛の原因はいろいろ。しかし、どのタイプでも、その症状を進行させないために、特に気をつけておきたいことが、ダイエット、ストレス、そしてタバコの3つです。

 毛髪のもとになるケラチンをつくるには、ケラチンの主要成分であるたんぱく質はもちろん、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が必要。ところが、極端なダイエットをすると栄養のバランスが崩れて、たんぱく質やビタミン・ミネラルが不足してしまいます。そのため、髪が育たなくなるのです。

 過度のストレスも髪の大敵。精神的な緊張状態が続くと血管が収縮し、血液の流れが悪くなります。その結果、毛根部にあって髪を育てる毛母細胞が栄養不足になり、髪の寿命が短くなったり、髪が育たなくなったりします。タバコも、過度のストレスと同じ。吸い込んだ一酸化炭素によって、毛細血管に酸素が行きわたらなくなり、血流を悪くして抜け毛を増やしたり、髪の成長をじゃましたりします。

 このほか、毛穴が皮脂や汚れでふさがれる、紫外線を過度に浴びる、ポニーテールにして髪を強く引っ張るといったことも、抜け毛の原因になります。

栄養のバランスと休養が欠かせない

 ある程度の髪の毛が抜けるのは普通のことですが、次のようなことがみられたら要注意です。(1)ブラッシングやシャンプーのとき数十本が一度に、または1カ所からごそっと抜ける、(2)抜けた髪が極端に細い、(3)頭皮が猛烈にかゆい、(4)フケが多い、(5)髪の色が抜けて茶色くなる、など。

 あなたはだいじょうぶ? 思い当たることがあったら、それは病的な脱毛症の前兆かもしれません。今すぐ、髪に優しいことをして、抜け毛、薄毛にストップをかけましょう。

 まず、極端なダイエットはやめること。栄養のバランスがとれているかどうか、食事の内容をチェックしましょう。健康のためにやせたい人も、糖質、脂質、炭水化物を減量して、運動の量をふやしましょう。一方で、肉や大豆などのたんぱく質、野菜、海藻などのミネラルは、髪の成長に欠かせません。

 次に、ストレス解消! 1日30分はリラックスする時間をつくって、心の緊張をほぐすこと。散歩をしたり、お風呂にゆっくりつかったり、自分なりにリラックスできる方法を考えましょう。適度に運動をして、徹夜や夜更かしをやめ、睡眠を十分とることも大事ですよ。タバコはスッパリやめましょう。女性の場合、男性よりも喫煙によるダメージが大きいことがわかっています。髪が薄くなるだけじゃ済みません。

 そして、毎日の正しいヘアケアが元気な髪をつくります。ブラッシングは髪についた汚れをとり、適度な刺激が頭皮の血行を促進して髪の新陳代謝を促します。ただし乱暴なブラッシングでは逆効果。毛先がやわらかく毛の部分のすき間が大きいブラシを使って、やさしくブラッシングしましょう。

 洗髪して4~12時間もたつと毛穴には皮脂がたまり、ホコリや整髪剤などで頭皮や髪の毛は汚れてしまいます。こうした汚れはさまざまな髪のトラブルを引き起こすため、毎日1回、寝る前にシャンプーして頭皮と髪の毛を清潔に保ちましょう。このときにおすすめなのが頭皮のマッサージ。指の腹で生え際から頭頂部へ、後頭部から頭頂部へと、もみ上げる感じでマッサージをしましょう。血行が改善されて、髪の成長を助けます。

【監修】
五十棲 健(いおずみ けん) 先生


東京警察病院皮膚科部長
1984年東京大学医学部医学科卒業後、同大医学部皮膚科、関東逓信病院、米国留学を経て、93年東京大学医学部講師。97年より現職。東京大学医学部非常勤講師、東京警察病院看護専門学校講師を兼務。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本皮膚科学会東京支部代議員、日本研究皮膚科学会評議員、日本医真菌学会評議員などを務める。著書に『まちがっていないか? あなたの肌と髪の「健康常識」』(柳原出版)、『知っておきたい皮膚の健康学』(山海堂)など。

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