DDSって知ってる? ナノテクノロジーを使った未来のスキンケア

皮膚の新陳代謝を活発にする最新・肌治療

女性の皮膚は薄いため、保湿力が弱くシワができやすい。そこで、注目の薬物治療によるスキンケアを紹介。

DDSでアンチエイジング

 「女性がもっている美しくありたいという願いは、ポジティブな生活を送るために大切です」と話す東京慈恵会医科大学DDS研究所所長の水島裕さんは、日本抗加齢医学会理事長も務めるアンチエイジングの第一人者。DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)を応用した化粧品の研究開発にも取り組んでいます。

 DDSとは、薬を患部まできちんと届ける技術で、ナノ(10億分の1)サイズのカプセルに薬剤を入れて、患部に到着したときに放出させる治療法です。これを美容に応用して、肌の細胞を活性化させる成分をナノサイズのカプセルに入れて皮膚に塗布すれば、肌の奥まで成分がしみ通り効果を発揮することができます。

レチノールをナノカプセルに

 肌の細胞を活性化させる治療薬として、アメリカで人気となったのがレチノイン酸です。ビタミンAに似た物質で、皮膚の新陳代謝を活発にする効果をもっています。皮膚の新陳代謝が高まれば、表皮の一番下にあるメラニン色素を含む細胞が押し上げられ、はがれ落ちていくためシミなどが改善されます。

 またレチノイン酸は、真皮で肌の水分や弾力を保つ役割をしているヒアルロン酸の成分を増やす働きももっています。

 ただ、レチノイン酸は効果が高い反面、使い方を誤ると肌のバランスを崩して炎症やシワをつくってしまう危険性もあります。そのため、日本では必ず医師の処方が必要になっています。

 そこで注目されたのが、レチノイン酸と似ていながら作用が弱く、化粧品として使うことができるレチノール。レチノイン酸と同様に肌の細胞を活性化する効果が期待され、副作用の心配が少ないのがメリットです。

 水島さんは、このレチノールを基礎化粧品に応用できないかと考え、ナノサイズのカプセルに入れて投与するDDSの実用化に成功しました。

QOLを高める未来のスキンケア

 「レチノールをカプセルに入れることによって、塗布したときに肌の表面が薬の刺激を受けにくく、肌の奥まで成分が届くようになります。壊れやすいレチノールを確実に運べ、さらに効果の持続にもつながります」と水島さん。

 これからのスキンケアには美容効果だけではなく、美しくなりたいという女性の願いを実現することによって、多くの女性が自信をつけ、行動範囲を広げ、QOL(quality of life)を高めることが求められています。そのためにも、ナノテクノロジーという最新の技術を用いることによって、より効果が高くアンチエイジングを実現するものとなることが期待されています。 

(「へるすあっぷ21」、法研より)

【取材協力】
水島 裕氏


東京慈恵会医科大学DDS研究所所長

その他のZoomヘルスケア

この記事を見ているひとはこんな記事も見ています

ナノテクノロジー

『ナノテクノロジー=ナノテク』という言葉を最近よく耳にしますよね。テクノロジーとは、「技術」のことですが、ではナノとはどういう意味なのでしょうか?
科学ライターの佐藤銀平さんに解説をお願いしました。... 続きを読む

【紅たき占星】2016年ハロウィン開運仮装!あなたの願いは・・・?

10月31日はハロウィンです。そして、ハロウィンと言えば仮装。もう仮装パーティの準備はお済みですか?まだの人は必見です。天体の配置から導きだした、あなたの今の願いを叶える、2016年度版・ハロウィン開運仮装をご紹介します。仮装する予定が... 続きを読む

HSP

病気から体を守り健康を維持するだけでなく、シミやシワを防ぐ美肌効果もある「ヒートショックプロテイン(以下HSP)」。1962年にイタリアのリトサ博士がショウジョウバエの幼虫に熱ショックを与えた結果、急激に増えるたんぱく質を発見したのが始ま... 続きを読む

なりたい自分をイメージする『未来デザインシート』の作り方

1年後、10年後、30年後…未来の自分はどのような人生を送っているでしょうか。また、 どんな自分になっていたいですか。
未来の自分をイメージすることは、不確定な要素もあってなかなか難しいものです。 けれど、ただ漠然とした毎日を過ごして... 続きを読む

【100名様に当たる】3STEPで時短もお任せ!こだわりのコスメブランド『URYU’S』の基礎化粧品トライアルセットをプレゼント

「長年使っているから」「安いから」「まとめ買いしてなかなか無くならないから」なんて、軽い理由で今の基礎化粧品を使っていませんか?思い当たるアナタ、もしかしたら“迷走肌”に陥っているかもしれません。今回は、知る人ぞ知るコスメブランド『UR... 続きを読む

ようこそ!美・ダイエット研究所へ

ここは身近なアイテムを使って日々の生活の中で 無理なくできるダイエット方法を徹底的に研究し、 それを広く紹介する世にもまれな研究所です。 ただやせるだけでなく、スマートで美しい女性へと、美のカリスマ・小林ひろ美があな... 続きを読む

ブラウンシュガーで健康的にサイズダウン

ブラウンシュガー
ブラウンシュガーを用いたダイエットとは、ブラウンシュガーとは、その名のとおり茶色い砂糖という意味をあらわします。三温糖や黒砂糖などがこの仲間に入ります。白砂糖のかわりにブラウンシュガーを使うことで、甘いものを我慢するこ... 続きを読む

卵子凍結

この2月、千葉県浦安市は順天堂大学病院と協力し、少子化対策として卵子の凍結保存にかかる費用の補助計画を発表。卵子凍結には保険が適用されず、通常70~100万円ほどかかりますが、「20~34歳で浦安市在住の女性は3割程度の自己負担で利用でき... 続きを読む

進化する人工臓器技術-世界に誇る日本の人口臓器の現状とは

医学と工学の共同研究分野を「医工学」または「医療工学」といいます。医工学では、人工臓器の研究開発が活発に進められています。もの造りが得意な日本では、古くから全身のありとあらゆる人工臓器が研究開発されてきました。その中心となる日本人工臓器学... 続きを読む

子どものアトピー性皮膚炎を予防-早期ケアと皮膚バリア機能を高めよう

子どもの皮膚病の大半を占めるといわれるアトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥とかゆみを伴う湿疹を特徴とする病気です。ほとんどは乳幼児期に発症し、よくなったり悪くなったりをくり返しながら、成長とともに自然に治っていきます。しかし最近では、大人になっ... 続きを読む