インフルエンザにかからないための5カ条-体調不良のときの対処法

かかるとつらい高熱、頭痛、関節痛

大切なのは予防と早めの受診。
インフルエンザ最新情報もお伝えします。

健康体でも油断は禁物!

 気温が低く空気が乾燥するこの季節、毎年のようにインフルエンザが流行します。インフルエンザは普通のかぜとは違い、症状が突然出て全身症状が比較的強いのが特徴。38℃以上の高熱、頭痛、関節痛や筋肉痛などの症状が全身に起こります。

 特に体力のない小さな子どもや高齢者は重症になりやすく、命を落とすこともあります。健康な大人だって油断は禁物!高熱のために体力が弱まり、回復に時間がかかることも少なくありません。なにより、高熱と節々の痛みで寝ていてもつらいものです。

インフルエンザにかからないための5カ条

 できればかからずにすませたいインフルエンザ、それにはどうすればいいでしょうか?誰でも知っている手洗いやうがいも、正しく行えば効果がさらにアップします。

1. まずは、流行前のワクチン接種です。シーズンによってその効果は若干異なりますが、基本的に重症化の予防効果があります。

2. 帰宅したらまず手洗いを。石けんを使ってていねいに。またうがいはのどの粘膜を清潔に保ち、乾燥を避けることによって防御機能を保つ効果があります。ブクブクうがいをして水を捨てたら、上を向いてガラガラうがい。「ガラガラ」~「ゴロゴロ」と口の形を変えると、水がのどの奥まで入って効果的です。

3. マスクは空気に適度の温度と湿度を与えるので、気道粘膜の保護に役立ちます。顔の形に合わせた立体型のマスクがおすすめ。乳幼児や高齢者はインフルエンザ流行時の外出は避けて。

4. 室内は適度な湿度と換気を。ウイルスは低温で空気が乾燥していると活発に働き、乾燥はのどの粘膜の抵抗力も弱めます。加湿器などで保湿しましょう。締め切った部屋ではウイルスの濃度が高まるため、定期的な換気も忘れずに!

5. バランスのとれた食事と十分な休息(睡眠)でウイルスに負けない抵抗力を。ビタミンA・C・Eや乳酸菌が効果的。緑黄色野菜や果物、ヨーグルトなども積極的にとって抵抗力を高めましょう。

それでもかかってしまったら

 かかったかなと思ったら、マスクを着けて医療機関を受診しましょう。発症から48時間以内なら抗ウイルス薬で、発熱の続く期間を1~2日短くできるといわれています。そしてとにかく安静に!部屋を暖かくして保湿し、こまめに水分補給をしましょう。

 熱が下がっても、まだほかの人にうつす可能性があります。体力を回復させるためにも、2日ほどゆっくり休みましょう。また、症状のある間は、人にうつさないためにマスクを着けましょう。気道粘膜を守ることにより早期回復にも役立ちます。

新型インフルエンザ出現の恐れ

 インフルエンザウイルスはもともとそれぞれの動物種に固有のもので、鳥から鳥、人から人のように、同一の種の間で感染し、通常は違った種には感染しないものですが、大量にウイルスにさらされると、鳥インフルエンザウイルスが人へ感染することがあります。数年前から世界各地で流行している鳥インフルエンザ(H5N1亜型)がこれ。
 さらに、人から人へと感染するようになると、これが新型インフルエンザです。かつて大流行したスペインインフルエンザ*(1918年に流行。死者は世界で約4,000万人)やアジアインフルエンザ*(1957年流行)、香港インフルエンザ*(1968年流行)は、すべて鳥インフルエンザから変化した新型インフルエンザです。(*これまではスペインかぜ、アジアかぜ、香港かぜと呼ばれていました)

 2003年11月からこれまで、H5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスによって、東南アジアを中心に264人が発症、157人が死亡しています(2007年1月10日現在、WHO発表より)。現在、この鳥インフルエンザウイルスが、人から人へ感染する新型インフルエンザウイルスへと変化する危険性が懸念されています。
 もしも新型インフルエンザが出現すると、誰もウイルスに対する抗体をもっていないためにまたたく間に感染が広がり、スペインインフルエンザなどのような世界的な大流行(パンデミック)を引き起こす恐れがあるといわれているのです。

鳥インフルエンザの予防策は?

 鳥インフルエンザには、病気の鳥や死んだ鳥に触わらなければ感染することはありませんから、流行地域に旅行すること自体は問題ないとされています。ただし、鳥を飼ったり扱ったりしている農場や市場へは行かないこと。弱った鳥や死んだ鳥に触わったりしてはいけません。


■インフルエンザ最新情報
全国約5,000カ所の医療機関からの患者発生報告数……1,389人(2006年12月25日~31日)
検出されたインフルエンザウイルス……Aソ連型、A香港型、B型
(2007年1月11日現在、国立感染症研究所感染症情報センターホームページより)

■ インフルエンザ情報入手先
厚生労働省のホームページ http://www.mhlw.go.jp/ →「緊急情報」
国立感染症研究所感染症情報センターのホームページ http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/
 

【監修】
谷口清州氏


国立感染症研究所 感染症情報センター第一室長

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