雑穀のおいしい食べ方と健康効果-現代人に不足した栄養素が豊富

生活習慣病や老化の予防、アレルギー症状の改善に効果

現代人に不足しがちな栄養素が豊富なアンチエイジング食として、食糧危機を救う食品として期待が

かつては重要な主食だった

 あわやひえなどの雑穀は、日本では稲作が始まる以前の大昔からつくられ、米が採れるようになってからもずっと重要な主食でした。昭和20年ごろまで、庶民は米に雑穀を混ぜて食べるのが一般的だったとか。しかし戦後の経済成長とともに消費量は激減、ほとんど食卓にのぼることもなくなっていました。

 そんな雑穀が、近年の健康食ブームのなか、米や麦にアレルギーを起こす人の代替食として、そして高い栄養価をもつアンチエイジング食として注目をされるようになりました。さらに、病虫害に強く農薬がいらない、寒冷地や荒地などのきびしい環境でも容易に作れるなど、環境にやさしく食糧危機を救う食物としても期待がもたれています。

 昔の人は雑穀に対し、「米が食べられないからしかたなく雑穀を食べる」といったマイナスのイメージをもっていたでしょう。しかしそんな時代を知らない若い人たちにとって雑穀は、今はやりのロハスやマクロビオティックなどのイメージにもつながる、健康的でおしゃれな新しい食べ物と言えます。
 雑穀米や雑穀を使った料理を出すレストラン、雑穀を使ったレシピ本などが人気を集め、雑穀ソムリエ、雑穀エキスパートなどの資格も生まれているほど。生産量も徐々に増え、最近ではスーパーや通販で気軽に買えるようになっています。

1種類でもブレンドしても楽しめる

 ひとくちに雑穀といっても種類はさまざま。農林水産省によると「とうもろこし、こうりゃん、えん麦、らい麦、あわ、ひえ、きび、そば」の8品目とされていますが、一般には米や小麦を除くイネ科の穀類に、アマランサスや豆類も含めて雑穀と呼ばれているようです。現在手に入れやすい代表的な雑穀について紹介しましょう。

き び:乾燥に強く荒地でも育ち、世界各地で栽培されている。きれいな黄色をしていて、米に混ぜて炊いたり、だんごや菓子にする。ビタミンB群、カルシウム、マグネシウム、食物繊維が豊富。米と同じようにパラパラとしたうるち種と、粘りのあるもち種の2種類がある。もちきびはもちもちした食感でほのかな甘みがある。

あ わ:温暖で乾燥した土地を好み、高地でも栽培できる。もちやだんご、あめにして食べられている。ビタミンB群、鉄分が豊富で、あわのたんぱく質は必須アミノ酸を多く含む。うるち種ともち種がある。

ひ え:寒くてやせた土地でもよく育つ。米に混ぜて食べたり、煮込むとクリーミーになるので煮込み料理にもよい。カルシウム、鉄分、亜鉛、食物繊維が豊富。体を温める効果が期待できる。

はと麦:利尿作用、美肌効果に優れ、古くから漢方薬や薬膳などに用いられてきた。たんぱく質、脂肪、鉄分、食物繊維が豊富。お菓子やお茶にも利用される。歯ごたえがある。 

アマランサス:アンデス原産。穀類の中で群を抜く栄養価と栄養バランスの良さで「驚異の穀物」と呼ばれる。カルシウム、鉄分、ビタミンEが豊富で、必須アミノ酸リジンを含む。プチプチした食感がある。

 これらの雑穀は1種類でもブレンドして使っても楽しいものです。専門店などで自分で好きなものを選んでブレンドすることもできますが、「五穀米」、「十穀米」、「十六穀米」など、あらかじめブレンドされたものが多く出回っています。

ビタミンB群、ミネラル、食物繊維、現代人に不足しがちな栄養素が豊富

 現代の日本人の食生活は豊かになったと言われ、食べたいものを食べられるようになった一方で、食生活の欧米化やインスタント食品の普及などの影響で、ビタミンやミネラル、食物繊維などは不足しがちとなり、アレルギー体質や生活習慣病の増加などが問題となっています。
 雑穀は、白米や麦にくらべてはるかに栄養価が高く、現代の食生活で不足しがちなビタミンB群や、カルシウムやカリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、食物繊維が豊富で、黒米や赤米などにはポリフェノールも多く含まれます。このため雑穀には、アレルギー症状の改善や、生活習慣病や老化を予防するアンチエイジング食として期待が高まっているのです。

 食べ方は、米に混ぜて炊くだけと簡単なので、普段の食生活にすぐにとり入れることができます。白米や玄米に1~2割混ぜるだけなら水加減も漬ける時間もいつもと同じでOK。ぷちぷち、もちもちとした食感や色合い、新鮮なおいしさが楽しめます。
 ねばりの少ない雑穀ならチャーハンもおすすめ。ゆでてサラダに入れたり、煮込んでスープにすると充実感のあるおいしさに。炊いた雑穀があると、ミネストローネやシチューに加えて一煮するだけで、簡単に栄養もボリュームもアップします。
 また、ハンバーグやコロッケにひき肉と混ぜて使うと、低カロリーなのでダイエットにもおすすめ。もちきびやもちあわは、あんかけのあんに使うととてもおいしいですよ。どれも簡単にできますので、ぜひ試してみてください。

【監修】
小池澄子先生


管理栄養士
女子栄養大学生涯学習講師、料理研究家。食と自然と人を結ぶネットワーク有限会社カナ代表。企業やクリニックで健康管理に関わり、保育園や地域で子育て支援、栄養相談、離乳食教室、講演など行っている。栄養、料理、農場を通じて心と体と社会の健康を高める情報やレシピを提供し、“命を繋げてゆく食”を柱に食育活動展開中。著書に『簡単でおいしいおやつ』(かもがわ出版)、『おいしい山歩き』(大月書店)、『ステップアップ離乳食』(学習研究社)、『初めての離乳食』(ベネッセコーポレーション)、『黒豆健康生活』(青春出版)など多数。

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