エコな暮らしは体にもやさしい-CO2削減のためにできる生活の工夫

できることから毎日の生活に取り入れよう

買い物や洗濯、暮らし方。ちょっと変えるだけでCO2の排出を減らすことができます。

食材は旬のものを「地産地消」で

 7月7日から9日まで、日本が議長国となって開催される洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の主要テーマの一つは環境です。今や待ったなしの状況になっている「地球温暖化」の加速は、化石資源(石油、石炭、天然ガスなど)とエネルギー利用で成り立っている私たちの暮らしと密接にかかわっています。
 それだけに、私たちが暮らしを見直し、ほんの少し暮らし方を変えることによって、温暖化の進行を緩やかにできるのです。すぐに始められるエコ生活を紹介しましょう。

 食材を選ぶとき、ひょっとすると価格だけで選んでいませんか。体は季節に合った食べ物を望んでいます。例えば、夏は気温が高く、体温を調節するために汗をたくさんかきます。これは健康に過ごすにはとても大切なこと。

 体内の汗を排出させるには、血液循環がよくなければなりません。血液循環を促すには、夏に旬となる野菜がいいといわれます。沖縄の方たちの元気の源としてあげられる「にがうり」は血液循環を促すので、暑い沖縄で盛んに食べられるのはとても理に叶っているのです。同じようにきゅうり、トマト、なす、レタスなどの夏野菜や、緑茶やコ-ヒーなどには、血液循環を促し、体内を冷やしながら、汗を排出する働きがあり、体もそれを要求しているのです。

 しかも、この時期に多く作られる旬の野菜を食べるのは、健康にいいだけでなく価格も安くつきます。逆に、旬を外れた大根やかぶを食べるのは体の要求を無視するもので、価格が高いだけでなく、遠くから運ばれる野菜は二酸化炭素(CO2)排出を多くしてしまいます。地元で生産された旬のものを選んで食べてこそ、「地産地消」のエコ食生活といえるのです。

買い物はかごやエコバッグ持参で

 スーパーで買い物したとき、つい受け取ってしまうのがレジ袋ですが、レジ袋を生産するにも、化石資源とエネルギーが使用されています。そのときはほんの一枚もらうだけと思っても、日々ともなるとかなりの枚数になります。これを断り、自分の買い物かごやエコバッグを持ち歩けば、レジ袋分の資源とエネルギーが抑えられ、温暖化の加速を減速させられるかもしれません。

 でも、断る間もなくあっという間にスーパーのカゴにレジ袋を入れられてしまうこともあります。ぼんやりしていると二枚も使われることも。これを防ぐには、自分の買い物かごを食品と一緒にレジに提示することです。

 また、肉や魚以外の食品には包装材が要らないものもありますから、持ち帰るときに包装材を外し、店に置いてくること。包装材にも化石資源とエネルギーが使用されているため、外すことで温暖化を抑える行動をとるという意思表示をするわけです。気がついたら実行することが大切です。

洗濯は衣類が汚れたら

 衣類は一日着て脱いだら、バスタオルはお風呂上りのきれいな体を一回拭いただけで、すぐに洗濯しないと不潔だ、気持ち悪いと思っている人が多いようです。しかし、洗濯は多くの水を使用する家事。水を使用しても化石資源を使用していないから温暖化と関係ない、と思っていませんか。それは違います。水を使用するにも、排水するにも、エネルギーが使用されるのです。洗濯回数が増えることで、温暖化へと進んでしまいます。

 下着類やくつ下など直接肌につけるものは別として、トレーナーやカーディガン、ジーンズなどの衣類は汚れが目立ってきたら洗う、バスタオルやフェイスタオルも、乾かしながら数回使用する、シーツや枕カバーなども汚れてきたら洗うといったように、汚れが目立ってきたら洗うことです。

 さらに、洗濯機にお任せではなく、前処理してから洗濯機に入れると、効率よく、スッキリ洗えます。また、小物類は入浴のときちょこっと手洗いしたり、お風呂の残り湯を洗濯機で使うようにすると、水の使用量が抑えられます。知恵を絞って洗濯しましょう。

エアコンや車はなるべく使わない

 暑いからと、エネルギー消費の大きいエアコンに頼っていませんか。エアコン知らずで涼しく過ごすために、次のような工夫をしてみましょう。

 風を室内に取り込めるよう、風の通り道には家具を置かない/扇風器を上手に利用する/窓にはすだれカーテン/外壁にはよしずを立てたり、植物で緑のカーテンを育てる/夕方にはベランダに打ち水をして涼しさを取り込む/風鈴の音で感覚的に涼しく/寝るときには寝ござを敷き、氷枕を使う/などです。

 この中の一つでも実践することで、エアコン利用の時間、回数が減り、エネルギー消費が軽減され、温暖化も抑えられることに。

 CO2排出の大きな要因といわれる自動車。動かすときは定員を乗せる、目的地までは鉄道を利用するレール&カーで、またカーシェアリングをするなど、できるだけCO2排出を抑える利用法が大切です。 それよりも、自転車利用、あるいは、ゆっくり歩くのが、温暖化防止には効果的。ガーデンウォッチングを兼ねて町歩きをしてみてはいかがですか?

【執筆】
阿部絢子先生


生活研究家・消費生活アドバイザー
共立薬科大学卒業。薬剤師として洗剤メーカー勤務の後、銀座松屋で消費生活アドバイザーを務める。食品の安全性、料理、家事など消費生活全般に精通し、講演・執筆活動などで幅広く活躍中。日本大学理工学部の講師も務め、家庭廃棄物処理の実態生活調査などを行う。著書に『「やさしくて小さな暮らし」を自分でつくる』(家の光協会)、『始末な暮らし』(幻冬舎)、『すぐにできるエコ家事』(集英社)など多数。

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