太る脳とやせる脳の方法と効果

肉類と砂糖を上手にとることが【太る脳】を【やせる脳】に

肉類と砂糖を上手にとることが【太る脳】を【やせる脳】に変えて、ダイエットを成功させるカギとなる

浜松医科大学名誉教授/高田明和

●解説してくれる人
浜松医科大学名誉教授/高田明和
●先生のプロフィール
1935年、静岡県生まれ。慶應義塾大学医学部、同大学院を卒業後、ニューヨーク州立大学助教授をへて、浜松医科大学教授。2001年より同大学名誉教授。医学博士。著書には『「砂糖は太る」の誤解』(講談社)ほか多数

無理なダイエットは結局、ドカ食いを招く

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「ダイエットをしているのにどうしてもやせられない」という人はいませんか? 食事の量を減らしたり、大好きなケーキなど甘いものをがまんしてみても、うまくいかないという人も多いでしょう。
じつは、近年の研究で「なぜ太るのか。なぜやせないのか」ということに、脳の働きが大きくかかわっていることがわかってきました。
そのカギとなるのが、セロトニンという物質です。
セロトニンは映画を見て感動したり、恋人ができたりして満ち足りた気分になると脳内に分泌される神経伝達物質(ホルモン)で、精神を安定させて脳を元気にする働きがあります。
セロトニンが脳内に増加すると、精神が安定して満腹感や満足感が増し、必要以上に食べすぎてしまうのを防ぐことができます。逆に、脳内のセロトニンが減少すると精神が不安定になり、いくら食べても満腹感や満足感を得ることができず、異常な食欲を招くことになってしまいます。
こうしたセロトニンの分泌を低下させる大きな原因となるのがストレスです。たとえば、食べたいという欲求を無理やり押さえつけてしまうと、脳がストレスを感じてセロトニンの分泌が減少します。すると、いくら食べても満腹感を得られず、ついつい食べつづけてしまうことになります。
つまり、ダイエット中だからといって食べたいのを無理にガマンすると、それが大きなストレスとなり、かえって食べすぎを引き起こしてしまうというわけです。
また、ダイエット中はカロリーが低いものを食べるという人が多いようですが、低カロリーでもまずいものを食べていると、それがストレスとなり、やはりセロトニンの分泌が減って、結局、ドカ食いをすることになりかねません。
それならば、おいしいものを食べて、ストレスを防ぐほうがダイエットには効果的です。おいしいものを食べて満足すると、脳内でセロトニンが多く分泌されて満腹中枢を刺激します、すると、それほど量を食べなくても満足感を得ることができるようになるのです。
ちなみに、外国のある調査では、社会的地位の高い人ほどやせていて、地位の低い人ほど太っている傾向があるという結果が出ています。これは、地位の高い人ほど仕事や生活に対する満足感が高いために、脳内にセロトニンがたくさん分泌されているからではないかと考えられます。


肉類を食べたあとには甘いデザートがおすすめ

肉を食べると太る、甘いものを食べると太る、と思い込んでいる人は多いのではないでしょうか。しかし、それは大きな誤りです。
セロトニンはトリプトファンというアミノ酸(タンパク質を構成する成分)から脳内でつくられます。トリプトファンを多く含んでいる食品は肉類とマグロやカツオなど赤味の魚です。野菜や豆類にも含まれてはいますが、肉類に含まれる量にくらべるとほんの少しにすぎません。ですから、効率よくトリプトファンを摂取するためには肉類を適量食べたほうがいい、ということになります。
このとき重要なのは、トリプトファンが血液中から脳内に入るときにはブドウ糖を必要とするという点です。つまり、肉類をいくら食べても、ブドウ糖がないと脳内にトリプトファンが入っていかないため、セロトニンをつくることができないのです。
ごはんなどの炭水化物も分解されてブドウ糖になりますが、分解されるまでに時間がかかってしまいます。その点、最も早くブドウ糖に分解され、利用されやすいのはなんといっても「砂糖」です。
食後に砂糖をとると、すぐに脳内にセロトニンが分泌されて、満腹感や満足感が得られます。その意味で、肉類を食べたあとにデザートとしてケーキを食べ、砂糖入りのコーヒーを飲むというのはたいへん理にかなっており、ダイエットを成功させるためには非常に効果的なことなのです。
「デザートの分がカロリーオーバーになって、太るのではないか」と心配な人は、1回の食事全体でカロリーを考えて、デザートを食べた分、ごはんやパンの量を減らせばいいのです。
甘いケーキを食べて罪悪感を持ってしまったら、それがストレスになり、かえってセロトニンの分泌が減少してしまいます。ケーキを食べたら「おいしかった」「満足した」という幸福感を満喫することがダイエットの成功につながるのです。




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