太る脳とやせる脳の方法と効果

自律神経の働きや切りかえを調節することが【やせる脳】に

自律神経の働きや切りかえを調節することが【やせる脳】をつくって、脂肪をため込まない体質にする

東京大学大学院医学系研究科・健康増進科学研究員/永田孝行

●解説してくれる人
東京大学大学院医学系研究科・健康増進科学研究員/永田孝行
●先生のプロフィール
1958年、愛知県生まれ。国際健康教育ユニオン西太平洋北部地域健康科学研究所(HSL)所長。(株)ウエルネス・フロンティア・センター取締役。企業の健康コンサルタントなどを務めるかたわら、東京大学大学院医学系研究科で健康増進科学の研究員として、肥満と代謝について研究中

自律神経の働きが乱れると太りやすい体質になる

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私たちはふだん無意識のうちに体温を一定に調節したり、心臓の拍動を調節したり、胃液を分泌させて食べ物の消化を促したりして、体の機能を維持しています。これは「自律神経」と呼ばれる神経の働きによるものです。
自律神経には、活動しているときに主に働く「交感神経」と、休息しているときに主に働く「副交感神経」とがあり、脳にある視床下部という場所が司令塔となって、この両者のバランスをとっています。日中、起きて活動しているときは交感神経が、夜、眠っているときは副交感神経が働いて、体のリズムをつくっているのです。
肥満を考えるときにとくに問題となるのが、交感神経の働きの低下です。交感神経は、脂肪を分解してエネルギーに変える働きをしています。この働きが鈍くなると、食べたものを上手にエネルギーに変えることができなくなり、脂肪をため込みやすい体をつくってしまうのです。
ダイエットを成功させるためには、日中はできるだけ交感神経を効率よく働かせて、脂肪を燃やしやすい体をつくることがポイントです。そのためには、いつも自律神経の働きをととのえておくことが必要だといえるでしょう。


朝・昼・晩に自律神経の働きをととのえる方法

朝、なかなか布団から出ることができなかったり、すっきりと目覚められなかったりしませんか。
朝は、眠っているときに働いていた副交感神経が活動のための交感神経へと切りかわる時間です。この切りかえがスムーズにいけば、体温が上昇して自然に代謝(栄養素をエネルギーに変える働き)が上がって、脂肪を効率よく燃やしてくれます。朝の目覚めがあまりよくないのは、こうした交感神経への切りかえがうまくいっていない証拠なのです。
自律神経が支配している体の機能の多く(体温の調節や心臓の拍動など)は私たちの意志ではコントロールすることができませんが、唯一、意識的にコントロールできるのが呼吸です。そのため、特定の呼吸法を意識的に行えば、それが刺激となって自律神経の働きを正常に戻すことができます。
朝は胸いっぱいに思い切り息を吸い込んから吐く、という動作を行ってみてください(くわしくはやりかたのページ参照)。これによって自律神経の働きがととのえられ、副交感神経から交感神経への切りかえがうまくいくようになります。ここで自律神経の働きをととのえておくことが【やせる脳】をつくる第一歩だといえるでしょう。
もちろん、肥満を防ぐには、朝だけでなく、昼や夜にも自律神経の働きをととのえてやることがたいせつです。
たとえば、事務の仕事などをしている人は、どうしても同じ姿勢のまま長時間作業をすることが多くなります。交感神経が活発に働くべき昼間に、すわったままの姿勢で単調な仕事をしていると、脳にストレスがたまって自律神経の調節がうまくいかなくなります。すると、代謝が下がって、やはり体が脂肪をため込みやすくなってしまうのです。また、体の中に老廃物もたまりやすくなるため、だるさやむくみといった症状もあらわれてきます。
そんなときには、脳から離れたところにある手や足などの末端を刺激してやりましょう(くわしくはやりかたのページ参照)。そうすることで、脳の働きが活性化され、交感神経も活発に働きだします。
また、夜は全身の筋肉に疲れがたまって、緊張した状態になっています。そのまま寝てしまうと、翌日に疲れを残してしまうだけでなく、脳と自律神経の働きを乱す原因にもなってしまいます。
寝る前には筋肉をほどよく刺激するストレッチを行って、脳と体をリラックスさせるようにしましょう(くわしくはやりかたのページ参照)。こうすることによって、睡眠中に副交感神経がきちんと働くようになります。すると、朝、目覚めたときには、スイッチが切りかわるようにスムーズに交感神経を働かせることができるのです。



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