健康面で転職…ふさわしい職場を探す前に

忙しい勤務医が体調を崩しやすい理由とは

 2009年に日本医師会が実施したアンケート調査によると、「体調不良であることを周囲にいえない、いわない」という回答をした医師が、53%にのぼりました。何らかの不調を認識しているにも関わらず、職場に休みたいと言えず自分の中に秘めている医師が多いことがわかります。体調不良を周囲に相談しない理由として、職場が常に忙しく、代わりになる人員もいないため、自分が休むことで周りに負担をかけられないからという声が多いようです。

体調不良の原因を再確認する

 体調不良の理由は人それぞれですが、根本的な原因を認識してから転職を考えなければ、何度も転職を繰り返すということになりかねません。疾病の内容によっては無理に転職を行うよりも、現在の勤務先でしっかり休業させてもらう方が根治に近づく可能性もあります。
 
 例えば対人的な要素が原因で、精神的に参ってしまったような場合であっても、その先にある転職後の医療機関で同じような状況が発生しないとは限りません。人間関係は思わぬきっかけで変化することがあります。しばらく人事のなかったあの上司が、季節の変わり目に配置転換になった。後任の上司は自分の病状を理解し尊重してくれるため、正当な範囲で休業し、復職できた、などというケースももちろん考えられます。
 
 本当につらい時は自分でかかえこまず、上司などしかるべき人に相談してみましょう。それでも改善のきざしが見えない時は転職することも考えていきましょう。人間関係でも、人権が尊重されないような事態であれば我慢せずすぐに相談することが自身の健康を守るためにも重要です。

「リソース不足」による体調不良なら転職で軽減できる

 こちらは明確に「物理的な状況が体調不良の原因になっている」と判断した場合ですが、このケースであれば転職が健康面の不安を軽減することは十分に考えられます。
 
 例として、「人員不足が慢性的に続いている」「家族が増えて、親としての時間も大切にしたいのに実現できない事がストレス」「通勤が遠く睡眠時間が短いため、恒常的に疲れた状態から抜け出せない」などといった原因が明確で、なおかつ原因の改善が見込める医療機関があれば、体調不良とはうまく付き合っていけるようになるでしょう。

自分の健康状態を理解してくれる仲間に出会う必要性

 根治の可能な疾病であれば、転職時に疾病が発生していたとしても、さほど気にしなくてもよいでしょう。例えば、「○○の治療のために手術を受ける予定であるが、治癒後は通常の勤務時間は問題なく働ける。ただ、現状の勤務体制では当直等もあるため、一日勤務を全うできるか体力面に不安がある」といったケースで転職を考えているなら、しっかり治療を進めつつ、治癒後の転職先を探すメリットはあります。
 
 もし、長期的に病気やケガなどの健康不安と付き合いつつ、そのうえで転職する必要があるなら、先方にもその病状や就業条件などを理解してもらわなければなりません。
 
 この場合は、一人で転職活動を行うことは、思いの他大変な作業を伴います。自分の病状が辛いのに、それを隠さないと転職できないのではないか。再発すると思われることが怖い。そのせいで体調がさらに優れない。などといった状況を一人で抱え込み、更に不安が増し、病状に影響するケースも少なくありません。障碍や後遺症などが原因で以前の業務が続けられなくなってしまった場合も同様です。
 
 ではどう対応していけばスムーズに転職できるのか。信頼できる転職エージェントや求人媒体に出会うのはもちろんのこと、周囲に健康面の不安等を相談できる環境を整えることが大切です。医師だから自分の体の事を自分で分析できなければならないと気負う必要はありません。頼れる医師仲間はもちろん、家族や友人に対し自分の不調を打ち明け客観視することが、体調不良を感じた医師には必要なのかもしれません。
 健康状態の不安面から転職を考える時、どうしても他の理由による転職よりも周りの協力を仰がなくてはなりませんが、一旦味方が増えると、一人で転職活動をしなければいけない人よりも、スムーズに就職できる可能性もあります。
 
 自分だけでかかえこまず、できるだけ早い段階で相談できる相手を見つけましょう。
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