医師が円満に退職するための引継ぎノウハウ

飛ぶ鳥跡を濁さず

 医師であれ会社員であれ、また、どんな辞め方、どんな理由であれ、退職時にはきちんと引き継ぎをするのが社会人としてのマナーです。
 
 「飛ぶ鳥跡を濁さず」という言葉があるように、退職者はこれまでの業務をしっかり整理して引継ぐことが円満に退職するための重要なポイントとなります。これは医療機関を退職するときだけでなく、医局を出るときにも必要になるでしょう。
 
 時間も手間もかかり大変でしょうが、医師としての責任だと考え、丁寧に引継ぎをすることをお勧めします。

引継ぎは「自分主導」で計画を立てよう

 毎日が引継ぎのような医師の業務でも、やはり退職時にはきめ細やかな引継ぎをしたいものです。日々の業務だけでも大変な上、加えて引継ぎもしていくのは簡単ではありませんが、限られた時間で最大限の引継ぎができるよう、早めに準備を始めるようにしましょう。
 
 その際、いつ退職するのかを明確にし、「自分主導」で計画を立てることが大切です。ダラダラと引き継ぎが長引けば、予定した日に退職できなくなることもあるかもしれません。上司をはじめ、後任者や看護師など周囲の人々の協力が不可欠となるでしょう。

引継ぎを円滑にするために

 外来や病棟のローテーションに入っている場合や長期療養患者の主治医となっている場合は、それぞれの患者さんの診療記録を整理する必要があります。また、後任の医師に経過や問題点などが簡潔に伝わるように文章として残すのも1つの方法です。さらに、引継ぎのスケジュールを組み、それに向けて準備するようにしましょう。
 
 後任者への引継ぎ期間が短い場合は、引継書の作成が不可欠となることも考えられます。どんな場合においても引継ぎの準備は早めに始め、医療機関に極力迷惑がかからないようにしましょう。

患者さんへの配慮も忘れずに

 退職時に注意しなければならないのは、医療機関に対してだけではありません。これまで診察を担当した患者さんへの配慮も必要です。退職が決まったら早めに患者さんに伝え、必要があれば紹介状を準備するようにしましょう。
 
 また、医師が転職や開業をする場合、今まで務めた医療機関の患者さんの個人情報を新たな医療機関に持ち込むことはできません。これまでの患者は後任者に任せるのが通例となっており、これを守らないと問題を抱えることになりかねません。しかし、患者さんが継続して診察を望むこともあるため、そのような場合は時間をかけて患者さんと話し合う必要があるでしょう。

引継ぎの注意点

 初めての退職であれば、何をどのように引き継げばいいのか分からない医師の方もいることでしょう。まずは、自身の担当している業務をリストアップすることから始めてみてください。担当する患者さんの申し送り事項だけでなく、院内での委員会などの業務も忘れないようにしましょう。
 
 リストアップはExcelなどの表計算ソフトを使用して作成し、共有フォルダに格納して他の人と共有すると便利です。業務ごとに詳細を記したシートを作ると明確なデータになります。また、不要と思われるデータや書類は、上司や後任者に確認してから破棄するようにしましょう。
 実際には後任者が決まっていない、あるいは勤務がかぶらないということもあり、きちんとした引継ぎができないことも少なくありません。引継ぎが十分にできない場合は、診療記録の整理や後任者への伝言事項はより重要度が増すことになります。誰が見ても分かるような記録を残すことが重要となるでしょう。
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