薬剤師市場での需要の動向

全国の薬剤師数は

 厚生労働省が2年ごとに調査している全国の薬剤師数は2011年現在約28万人です。この年は薬学教育6年生卒薬剤師が初めて誕生した年でもありました。その後も毎年約8000人の新卒薬剤師が誕生しており、薬剤師の登録者数も年々増加しています。それに加えて2003年以降全国で薬科大学や薬学部の新設が相次いでいることや、2009年に導入された「登録販売者制度」の影響から近い将来薬剤師は需要に比べて大きく供給過剰となってしまうのではないかと懸念されています。

薬剤師市場の現在

 現在薬剤師が主に従事している業種としてトップにあるのは「薬局」です。次いで「病院・診療所」、「医薬品関係企業」と続きます。その他薬剤師の配置が義務付けられている業種や薬剤師としての知識が生かせる業種などもあります。トップを占める「薬局」と「病院・診療所」を合わせると薬剤師全体の8割を占めているのですが、医薬分業の浸透や全国的に躍進中のドラッグストア・チェーン薬局業界にけん引され、「薬局」従事者の増加は引き続き続いています。

「薬局」における需要はどこまで期待できるのか

 薬剤師の8割が従事しているという調剤薬局は2013年末の時点で全国では約57,000もの店舗があります。さらにドラッグストア・チェーン薬局ともに今後とも全国展開で店舗数を増やしていく傾向にあります。ドラッグストアは、地域での競合力を高めるために調剤併設型であることや在宅ケア、健康相談、服薬指導など地域住民への幅広い対応を戦略に加えています。そうした動向に6年生薬剤師の存在は欠かせず、薬剤師の需要は一層高まると考えられます。今後の薬剤師に求められるのはドラッグストアが「かかりつけ薬局」として信頼されるために、調剤作業や服薬指導だけでなく健康相談や管理指導などができるアドバイザーとしての役割と言えるでしょう。

「医薬品関係企業」における薬剤師の需要は

 医薬品関係企業に従事するためには必ずしも薬剤師資格は必要ではありません。しかしながら医薬品や医療、薬学について高い専門知識が必要とされるものが多く、薬剤師のニーズが高い職種です。医薬品メーカーの医薬情報担当者であるMR、臨床治験コーディネーターなどの専門職は薬剤師としての知識と技術を生かしながらさらなる能力を取得したいという人におすすめです。大手企業などでも薬剤師の比率を高めていく事が検討されており、今後の需要増加も期待されます。

今後注目される「在宅医療」での薬剤師の需要

 高齢化と共に在宅医療を受けている患者は年々増加し、その重要性も強まっています。厚生労働省が推進している「チーム医療」では薬剤師に薬物療法への主体的な参加が求められており、特に在宅医療においてその必要性は注目されています。在宅医療において薬剤師が求められているのは、患者・介護士・担当医師それぞれへの薬剤の管理指導や情報共有、処方提案などがあります。特に高齢者は多くの薬を複数の医療機関から処方されている場合も多く、薬剤師による管理は重要です。在宅医療における薬剤の管理指導を行っている薬局も増えており、今後も薬剤師の需要が大きく求められる分野です。
 薬剤師の登録者数が増加することにより、薬剤師市場での過剰予測が取り沙汰されることもありますが、このように薬剤師をとり巻く環境も変化しており、まだまだ需要は大きいと期待できるでしょう。6年生薬剤師も増えていくことから薬剤師自身も知識や技術に加えて管理指導能力やコミュニケーション能力などを磨いていくことも大切です。
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