すぐに治療を!統合失調症は身近な病

統合失調症はどういう病気

 
 統合失調症は、さまざまな刺激を伝えあう脳をはじめとした神経系が障害される慢性の疾患です。詳細は不明な部分もあるものの、ドーパミン系やセロトニン系といった、緊張‐リラックスを司る神経系や、意欲やその持続に関連する系列、情報処理・認知に関する何らかの系列にトラブルが起きているといわれています。
 
統合失調症<こころの病気> – goo ヘルスケア

 
 この病気は2002年に精神分裂病から統合失調症へと名称が変更されました。統合失調症の原因ははっきりとは分かっていませんが、さまざまな神経の系列に生じた障害によるものではないかと考えられています。再発を繰り返す傾向のある慢性疾患です。また、再発を予防するために、症状が出なくなった後も治療が継続されます。
 
 症状は初期の前駆期、激しく症状が出る急性期、エネルギーが低下する消耗期、回復期の4つの経過に分けられています。
 
 

 発症は10歳以下では極めてまれですが、10歳を過ぎて中学生の年齢になるとまれな病気ではなくなります。一般的には18〜20歳を過ぎると急増するといわれています。
 
統合失調症<子どもの病気> – goo ヘルスケア

 
 統合失調症には10歳以下はあまりかかりません。主に中学生以降の思春期から、0歳までの、若年層に多く発病します。統合失調症の前兆として不登校や引きこもりになるケースもあります。

統合失調症の陽性症状

 陽性症状は、統合失調症の発症時や再発時に目立つ症状で、幻覚や妄想といった、本来ないものが心の中に現れてきます。幻聴の症状が出ると、誰かが自分の悪口を言っている声や、命令をする声などが聴こえてきます。妄想には、誰かに見張られているといった関係妄想や、自分は有名な芸能人だと思い込む誇大妄想などがあります。
 
 そのほかにも思考に障害が起きて言動にまとまりがなくなったり、奇妙な動作をしたりといったさまざまな症状がみられます。他人と自分の境界線が曖昧になり、自分の思考や行動が誰かにコントロールされている感覚になることもあります。

統合失調症の陰性症状

 陰性症状は陽性症状の後に現れます。具体的には、感情が鈍くなり、他者の感情への共感能力も弱まります。世の中の出来事への関心が薄くなり、勉強や仕事への意欲や集中力が低下します。人と熱心に関わったり話したりすることもできなくなります。
 
 症状が悪化して自閉の傾向が強くなると、積極的に外の世界と関わろうとはしなくなります。これらの症状からは病気であることが分かりにくいため、周囲からは甘えや怠けではないかと誤解されがちです。
 
 
 統合失調症患者のおよそ10%が自殺を完遂する。
 
統合失調症とは – goo Wikipedia (ウィキペディア)

 
 陽性症状が起きているときには、妄想や幻覚から逃れるために自殺することがあります。陰性症状が出てきた後でも、思考力の低下により、自殺以外の選択肢に思い至らない場合があり、注意が必要です。

薬物療法と心理社会療法による治療

 症状が出ていると感じたら、早く医師に相談してください。早期治療を行えば、早く回復できます。外来治療だけではなく、場合によっては入院治療も行われます。
 
 
 入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、 これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させる。
 
措置入院とは – goo Wikipedia (ウィキペディア)

 
 自傷他害のおそれ以外にも摂食障害や自宅での治療が困難な場合も、医師の診断により措置入院させられることがあります。抗精神病薬の服用により、妄想や幻覚が改善されていきますが、再発を防止するために、症状が出なくなってもしばらくは投薬を続けます。
 
 心理社会療法には認知行動療法や集団精神療法、作業療法などなどさまざまな種類があり、患者の家族に対する心理教育やカウンセリングも行われます。

 幻覚や妄想といった陽性症状は全ての人に出るわけではありません。意欲の低下や集中力の低下といった、病気だとは分かりにくい陰性症状も見逃さないようにしましょう。治療が長期にわたることもあるため、家族のサポートも大切です。