難病指定されたクローン病とはどんな病気

クローン病は消化器の病気

 クローン病は10代~20代の若者で多く発症し、口腔から肛門までの消化管のいたるところに潰瘍ができる病気です。潰瘍は特に小腸や肛門付近に多発する場合が多く、縦走潰瘍と呼ばれる細長い潰瘍が特徴的です。潰瘍が見られる部分により小腸型、大腸型などに分けられ、その症状も多岐にわたります。
 
 
 自覚症状としては、多くの場合「腹痛(約80%)」「下痢(約80%)」が主な症状である。
 
クローン病とは – goo Wikipedia (ウィキペディア)

 
 そのほか、全身の倦怠感、体重減少、発熱などもよく見られ、血便が出ることもあります。また、消化管以外の症状として、関節痛や関節炎などの関節症状や結節性紅斑や壊疽性膿皮症などの皮膚症状などの合併症も、クローン病でよく見られる症状です。

クローン病の原因

 クローン病の原因は、未だ明らかにはされておらず、さまざまな説が考えられています。
 
 
 遺伝的要因とそれに基づく腸管での異常な免疫反応のためとされていますが、解明されていません。
 
クローン病 – goo ヘルスケア

 
 クローン病に関するさまざまな研究が行われており、麻疹ウィルスやヨーネ菌と呼ばれる細菌の感染や、食物成分により引き起こされる腸管粘膜の異常もクローン病の原因として挙げられています。また、クローン病の発症には食生活が深く関与していると考えられており、食生活の欧米化による脂肪や動物性タンパク質の摂取の増加により、日本人の罹患率が増加しているとも言われています。

クローン病の診断方法

 クローン病は厚生労働省の特定疾患に指定されているため、その診断基準も確立しています。
 
 
 診断は、病歴の聴取や一般的な血液、糞便(ふんべん)検査、小腸を含むX線検査(造影検査)、内視鏡検査をふまえて行なわれます
 
クローン病の症状・解説 – goo辞書

 
 クローン病の潰瘍では、非乾酪性類上皮細胞肉芽腫(ひかんらくせいるいじょうひさいぼうにくげしゅ)と呼ばれる特徴的な構造が見られるため、大腸や上部消化管などの内視鏡検査や小腸の造影検査などによる、病変の観察が診断の決め手になります。その他、血液検査による、栄養状態や炎症反応の診断、糞便検査による消化管内の出血の診断や細菌検査などが行われます。

クローン病は治療法のない難病

 クローン病は、未だ原因が明らかになっていないため、治療方法が確立していない難病です。しかし、現在では、栄養療法と薬物療法を組み合わせることにより、寛解状態を維持することができるようになっています。
 
 
 食べ物が原因のひとつとして考えられているため、栄養療法も重要で、最も重症の時には絶食と中心静脈栄養が必要です。少しよくなってきたら、成分栄養剤(エレンタール)という脂肪や蛋白質を含まない流動食を開始します。成分栄養剤は栄養状態改善のためにも有効です。
 
クローン病 治療方法 – goo ヘルスケア

 
 薬物療法では、免疫系の異常を改善するための免疫抑制薬および、消化管内の炎症を抑える抗炎症薬が併用されることが一般的です。また、潰瘍による強度の狭窄や腸閉塞、膿瘍などの場合は手術を行うこともあります。しかし、手術により病変を取り除いても、再発率が非常に高く、継続した治療が必要になることがほとんどです。

 クローン病は完治することのできない難病ですが、生命に関わることは多くない病気です。慢性疾患であるため、長期にわたり闘病を続ける必要がありますが、特定疾患に指定されており、厚生労働省に申請すると医療費補助を受けることができます。