女性や若い人にも多い甲状腺がんとは

女性や30歳代の若い人に多い甲状腺がん

 
 甲状腺にできる腫瘍のうち悪性のもの。甲状腺腫瘍の約20%ががんといわれ、女性は男性の約5倍と圧倒的に多い。
 
甲状腺がん – goo ヘルスケア

 
 甲状腺がんは、乳頭がん、濾胞(ろほう)がん、未分化がん、髄様(ずいよう)がんなどに分けられます。日本人がかかる約80~90%の甲状腺がんは、乳頭がんです。女性や30歳代の若い人がかかりやすいのも特徴です。一般的ながんは、若い人ほど進行が早いですが、甲状腺がんは、高齢者に悪性度の高い未分化がんが多い傾向にあります。女性の約400人に1人がかかるといわれており、早期発見のための検査や、早期治療が大切です。

自覚症状がなく、病気に気づかないことも

 
 予後のよい乳頭がんや濾胞がんでは甲状腺のはれ以外には自覚症状がなく、健康診断やかぜなどで医師にかかった時に偶然に指摘されることがほとんどです。
 
甲状腺腫瘍 – goo ヘルスケア

 
 代表的な症状は、首の腫れやしこりです。甲状腺がんは、痛みなどの自覚症状が少なく、病気の始まりに気づかないこともあります。鏡を見て、首の腫れが気になったり、家族に指摘されて分かる場合もあります。また、検診や人間ドックで見つかることも多いです。一方で、未分化がんは、甲状腺がんの約1%と数は少ないですが、悪性度の高いがんです。しこりが急に大きくなり、気管など臓器への圧迫も強く、体がだるい、熱っぽいなどの症状が現れます。

細胞検査で診断、経過観察のことも

 
 一般的には、甲状腺がんかどうかの診断は、まず触診と超音波検査が行われ、必要に応じてCT検査やMRI検査が行われることもあります。確定診断には穿刺(せんし)吸引細胞診が行われます。
 
甲状腺がんの検査 – goo ヘルスケア

 
 甲状腺がんが疑われたら、まず触診や超音波検査を行います。詳しい検査には、穿刺吸引細胞診が行われます。細い注射針を甲状腺に刺して細胞を採取し、顕微鏡で観察して良性か悪性か判断します。この検査でほとんどの悪性腫瘍を診断することができます。
 
 穿刺吸引細胞診でもはっきりしない場合は、経過観察になります。定期的に画像検査を行って、腫瘍が急に大きくなったり変形した場合は、がんの可能性があるので再検査が必要です。

確実な手術で10年後の生存率は90%以上

 
 乳頭がん、濾胞がんの治療は手術が基本で、日本では甲状腺がんのある側の甲状腺と周囲のリンパ節を取り除く手術が行われます。
 
甲状腺腫瘍 治療方法 – goo ヘルスケア

 
 どのタイプの甲状腺がんも、がんを切除する手術療法が基本になります。放射線治療、ホルモン療法、抗がん剤治療なども行われます。甲状腺がんは死に至る危険性は少ない病気ですが、確実に治すためには、早期治療や早期手術が勧められます。
 
 触診でがんと診断できる状態まで進行していても、適切な治療と手術を行えば、10年後の生存率は約90%以上です。現在では、転移・再発の危険を防ぐために、甲状腺の全摘手術が多くなっています。

 甲状腺がんは進行が遅く、治りやすい病気ですが、悪性度の高いがんもあります。手術をすれば治る可能性は高いので、気持ちを楽に、前向きに考えましょう。甲状腺がんという病気を正しく理解し、早期治療を心がけましょう。