こんな症状に注意!家族が認知症になったら

認知症かもと思ったら早めに医療機関へ

 認知症では、早期に発見して治療を開始することが、認知症の進行を遅らせる上でも、介護者の負担を減らす上でも重要です。
 
 
 認知症はある日突然発症するのではなく、脳の中では何年も前から変化が起き始めていますから、何らかのサインがあります。これを見逃さないことが大切です。
 
認知症高齢者を理解するために – goo ヘルスケア

 
 認知症のサインで、最も気がつきやすいものは物忘れです。人や物の名前が思い出せない、最近の行動が思い出せないなどといった、軽度の物忘れに始まり、家族の識別ができない、家への道順がわからないなどといった、重度の記憶障害に進行していきます。その他、料理や洗濯など日常的におこなっていたことができなくなる、意欲がなくなり塞ぎ勝ちになる、幻覚や幻聴が起こるなどの症状が見られることもあります。認知症のサインに気づいたら、早めに医療機関や専門機関に相談しましょう。

認知症で現れる行動・心理症状

 認知症は、脳の障害により認知機能が低下する病気です。脳の障害が原因で起こる記憶力、判断力、理解力、見当識などの低下を中核症状といいます。
 
 
 一方行動・心理症状は、中核症状を背景に、本人の性格や生活環境、心身の状態、不適切な対応などさまざまな要因が加わって起こる症状で、BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)とも呼ばれます。
 
認知症高齢者の症状と接し方・心構え – goo ヘルスケア

 
 行動・心理症状の代表的なものは、徘徊、幻覚・妄想、不安、興奮、異常行動などで、中核症状の程度や、患者の性格、周囲の環境などにより、現れる症状の種類や程度が異なります。記憶障害などの中核症状を改善することは難しいですが、行動・心理症状は接する家族や介護者の対応の仕方で改善できる場合が多くあります。「家族が認知症かも?」と思っても、慌てず落ち着いて対応しましょう。

認知症高齢者へ接する際の心構え

 認知症になると記憶力が低下するため、何もわからなくなってしまうというのは大きな間違いです。患者本人も不安やストレスを感じているところに、家族が望ましくない対応をすれば、さらに、行動・心理症状を悪化させることにもなりかねません。
 
 望ましくない対応の例としては
 
 
 ・初期段階では変化を認めず、「おかしなことを言っている」と無視したり説得しようとする
 ・何を話しても理解できないだろうと子ども扱いし、これまでできていた役割を奪ってしまう
 ・「みっともない」、「危険」などの理由から家に閉じ込め、外出や交流の機会をなくす
 ・何をしても無駄だとあきらめてしまう
 
認知症高齢者への接し方――症状別の対応例 – goo ヘルスケア

 
 などがあります。
 
 特に、認知症の初期には、家族も認知症の現実を受け入れにくく、望ましくない対応をしてしまいがちです。しかし、ありのままの相手を受け入れ、患者の行動に合わせることで症状が落ち着き、家族も患者本人も穏やかに毎日が送れるようになることも多くあるのです。

社会的なサービスの利用で負担を減らす

 少子高齢化が進み、女性の就業率も高まっている現在では、認知症患者の介護を家族だけで行うのは難しいことです。社会的な支援制度やサービスを上手に活用することで、家族の負担を減らしましょう。
 
 
 2000年から始まった介護保険制度は、介護にかかる負担を社会全体で支える制度です。これによって、それまでのように決められたサービスを利用するのではなく、必要な人が必要なサービスを介護の専門家とともに選び、気がねなく利用できるようになりました。
 
もしも家族に介護が必要になったら – goo ヘルスケア

 
 ただし、介護保険制度を利用するためには、申請を行い要介護認定してもらう必要があります。また、市町村役場や保健所の担当窓口や地域包括支援センターなどでは、介護に関する相談に乗ってくれますので、家族が認知症かも?と思っても、一人で抱え込まずに相談しましょう。家族の介護負担が減ることで、気持ちにゆとりができ、認知症の患者に対しても穏やかな気持ちで接することができるようになります。

 認知症に対しては、早期発見・早期治療と合わせて、患者の状態をありのままに受け入れて適切な対応をすることが重要です。認知症の介護は、24時間休む暇もなく大変ですが、家族が落ち着いて対応することで、家族も患者自身も通常の生活を送ることが可能になります。