エコノミークラス症候群の5つの対策

エコノミークラス症候群ってどんな病気

 エコノミークラス症候群は、正式には「深部静脈血栓症」・「肺血栓塞栓症」という病気です。体(主に足)の深部にある静脈に血栓ができることを「深部静脈血栓症」といい、できた血栓が血液とともに流れ肺の動脈を詰まらせてしまう症状を「肺血栓閉塞症」といいます。肺血栓閉塞症は深部静脈血栓症に連続して生じるので、この2つを総称して「静脈血栓塞栓症」と呼んでいます。深部の静脈に血栓ができると、腫れ・むくみ・痛みなどが生じますが無症状のこともあります。
 
 
 血栓が肺動脈を詰まらせると、息切れや呼吸困難などを起こし、最悪の場合死に至ることもある。
 
ロングフライト血栓症 – goo ヘルスケア

 
 深部静脈血栓は航空機のエコノミークラスの乗客が発症したことからエコノミークラス症候群と呼ばれています。しかし、実際にはビジネスクラスや列車・バスなどでも起こることもあるため、ロングフライト血栓症・旅行者血栓症と呼ぶこともあります。

エコノミー症候群はなぜ起こるのか

 
 血栓ができても一部が血管の壁にくっついているだけで、血管が完全に詰まらなければ、下肢のはれなどの症状は起こりません。このタイプの深部静脈血栓症は、血栓が何らかの原因で血管の壁からはがれて血流にのり、肺動脈に詰まって肺血栓塞栓症を起こすまで症状がないので、気づかないことが多く危険です。
 
静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症) – goo ヘルスケア

 
 一般に6時間以上座っているとエコノミークラス症候群のリスクが高くなると言われています。特に飛行機の中は湿度が低いために水分不足になりやすく、血液が固まりやすい環境と言えます。
 
 

 中高年者、生活習慣病の人、喫煙者など、血液がかたまりやすくなっている人は血栓もできやすく、ロングフライト症候群の発症リスクが高くなります。
 
ロングフライト血栓症を防ごう – goo ヘルスケア

 
 人間の血液は心臓によって全身を循環しています。しかし、下肢の静脈は重力に逆らって心臓に戻さなければなりません。この役割をしているのがふくらはぎの筋肉です。歩いたりしてふくらはぎの筋肉が動くことで、下肢の血液を心臓に戻す助けをしているのです。そのため、ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれることもあります。
 
 しかし、飛行機などに長時間座っていると血液が滞りやすくなり、静脈の血液が固まって血栓ができてしまうことがあります。そして、急に立ち上がった際に血栓がはがれて血液に乗って流れていき、肺動脈を詰まらせてしまうのです。

エコノミークラス症候群の5つの対策

 
 ビールなどのアルコール飲料や緑茶・紅茶・コーヒーなどカフェインを含む飲み物は利尿作用があり、かえって脱水を引き起こす恐れがあるので水分補給目的としては避けたほうが良い。
 
静脈血栓塞栓症とは – goo Wikipedia (ウィキペディア)

 
 エコノミークラス症候群を防ぐには、次のことに注意しましょう。
 
 1.こまめに水分補給をする
 飛行機の中は乾燥しているため気付かないうちに水分不足になっていることがあります。水分不足になると血液が凝固しやすいので、こまめに水分補給をしましょう。水・麦茶・イオン飲料などカフェインを含まない飲み物で、1時間にコップ1杯くらいの水分補給が望ましいです。
 2.体を締め付けないゆったりとした服装をする
 血液の流れを妨げないように、体を締め付けるような服装は避けます。また、靴を脱いだりスリッパに履き替えるのも効果的です。
 3.座ったまま足を動かす
 足首を回す・つま先やかかとの上げ下げ・ふくらはぎのマッサージ・足の指でグーとパーをするなど、1時間に5分くらいのペースで足を動かすようにします。足首やふくらはぎの筋肉のストレッチを意識しましょう。
 4.立ち上がる・歩く
 2時間に1回くらいの割合で立ち上がったり、トイレに行くなどして歩くようにしましょう。
 5.時々深呼吸をする
 深呼吸をすると血流を促せます。また、伸びをしたり上半身のストレッチをすることも効果があります。

 エコノミークラス症候群は、飛行機だけでなく車や列車でも起こり得ます。特にゴールデンウィーク・盆・正月などの長期休暇中は長時間の移動を伴う旅行が多くなるので注意が必要です。水分補給と足を動かすことを意識して、エコノミークラス症候群の防止に努めましょう。