誰もが危険。寿命を縮める恐怖の「しびれ」

しびれのメカニズム

 日常生活でまれに体がしびれることがありますが、この程度のしびれであれば隠れた病気の心配をする必要はありません。しびれは主に次のようなことが原因で起こります。
 
 
 しびれとは、触覚、痛覚、温度覚などの知覚神経の障害で起こります。ピリピリする、チクチクする、皮膚に触っても感じが鈍いなどの状態です。ふるえは、医学用語では振戦(しんせん)といい、自分の意思とは関係なく手や足、あるいは全身が反復運動することです。
 
しびれがある 考えられる主な病気 – goo ヘルスケア

 
 就寝時の圧迫による目覚めの一時的なしびれや同じ作業によるしびれなどは、ピリピリやチクチクといった感覚を覚えます。時間が経つと元に戻るので心配はありません。しかし数年しびれが続いていくと、悪化してしまう恐れがあり、姿勢に気を付け、患部を圧迫しないよう気をつけましょう。

痛みを伴うしびれを放置するのは危険

 通常のしびれであれば、誰にでも起こり得ます。問題は痛みをともなうしびれを放置した結果、死亡につながることです。そのままにしておき、数年後の死亡率が高くなるとも言われています。主に間歇性跛行などの歩行障害の放置が危険なのです。
 
 
 歩いているうちに下肢が痛んで正常に歩けなくなり、休息すると痛みがとれて歩けるようになる状態。動脈硬化などで下肢の血行障害があるときに起こる。
 
かんけつせい‐はこう – goo辞書

 
 間歇性跛行が見られると、下半身の動脈硬化が疑われます。そして心筋梗塞や脳卒中など重大な病気に進展していき、数年後には3割の発症者が亡くなります。稀に足を切断するケースに発展することも。歩行がままならなくなるほどの痛み・しびれを感じたら病院へ行き治療しましょう。

しびれの原因である閉塞性動脈硬化症とは

 間歇性跛行の原因は下肢の動脈硬化である閉塞性動脈硬化症が原因です。閉塞性動脈硬化症は主に50代から60代の男性に多く発症します。しかも下半身だけでなく全身の血管にも影響が出てくるのです。
 
 
 閉塞性動脈硬化症のある人は、下肢の動脈だけでなく、全身の血管にも動脈硬化を来している場合が少なくありません。冠動脈疾患の合併が3割の人で、脳血管障害の合併が2割の人で認められます。
 
閉塞性動脈硬化症<循環器の病気> – goo ヘルスケア

 
 つまり放置しておくと脳梗塞などを引き起こし大変危険です。初期の症状は下肢のしびれに加え冷えも感じられるようになります。進行すると間歇性跛行になり、歩くとふとももが重くなるなど歩行が困難になります。しばらくすると回復しますが、悪化するとより深刻になります。
 
 

 さらに、安静時にも痛みが現れるようになり、靴ずれなどがきっかけで足に潰瘍ができ、時には壊死(えし)に至ります。
 
閉塞性動脈硬化症<循環器の病気> – goo ヘルスケア

 
 放置が足を不自由にするばかりでなく、壊死につながります。症状が見られたら、全身の血管も狭くなっている危険があり、日常の健康管理が必要不可欠になります。

急なしびれは重大な病気のサイン

 しびれが急にきて半身がマヒする感覚がある場合は、脳梗塞や脳卒中、脳腫瘍などの可能性があります。早期発見が重要なので、すぐに病院へ受診しましょう。特に激しい頭痛が伴うとき、脳腫瘍の恐れがあります。
 
 
 脳腫瘍の一般的な症状は、早朝に強い頭痛があることです。くも膜下(まくか)出血などと異なり、突然強い頭痛に襲われることは多くありません。
 
脳腫瘍<脳・神経・筋の病気> – goo ヘルスケア

 
 他にも糖尿病や甲状腺機能障害などの可能性もあり、急なしびれが表れたら病院で脳あるいは血液の検査を受けることになります。

生活習慣の改善が重要

 命の危険にかかわるしびれは、血液が詰まることで起こる病気が見られることがわかりました。動脈硬化が原因なので、動脈硬化の危険因子を取り除くことが重要です。
 
 
 
 まずは、動脈硬化の危険因子である糖尿病、高血圧、脂質異常症の治療を行うことです。また、禁煙はとくに重要です。歩くことにより側副血行路(そくふくけっこうろ)が発達し血行が改善するため、足の症状が出るまでは、休みながらも繰り返し歩くように心がけます。
 
閉塞性動脈硬化症<循環器の病気> – goo ヘルスケア

 
 閉塞性動脈硬化症の治療法ですが、脳の疾病を防ぐためにも、日頃の予防には生活習慣の改善が大切なのです。特に禁煙、食事制限など高血圧にならない工夫が、予防の最善策になります。

 しびれと痛みそのものが動脈硬化など、体の緊急のサインですので、放置せずに必ず病院で検査してください。勘違いであれば安心ですし、血管が狭くなっていたら日常生活を見直さなくてはなりません。
 
 普段気をつけている方も、万が一があります。長い期間のしびれや度々くる痛みを放置しないようにしましょう。