育児休業法改正「パパ・ママ育児休業プラス」

育児休業の実態と国の取り組み

 昨今、マタハラと言うフレーズがマスコミによって社会問題として取り上げられました。職場で産休や育児休業を取ることは当然の権利の履行行為であるはずなのですが、未だにこのような問題が根強く残っていることは残念なことです。妊娠中の女性・ママに対してでさえそのような目が向けられるとしたら、赤ちゃんが生まれてから取る育児休業がスムーズに取れているとはとても思えません。ましてや、父親・パパの育児休暇ともなると国(厚生労働省)の思惑と会社や周囲の意識にはかなり大きな隔たりがあるように見えます。
 厚生労働省によれば、育児休業を利用したいと思っているパパは3割以上にのぼるのに、実際に育児休業を取得したパパは2.63%(平成23年)にすぎません。育児休業取得願望を持つパパのパーセンテージが少し低いのも気になるところですが、国は育児・介護休業法を平成21年に改正して、新たな子育て支援「パパ・ママ育児休業プラス」を打ち出しています。誰に憚ることなく、これら国の支援を上手に活用してパパとママが力を合わせて子育てに臨める環境が整うことこそが一番大事なことでしょう。

二人で育休を取得するとサポート期間が延長!

 改正後、平成22年6月30日から施行された「パパ・ママ育児休業プラス」は、両親とも育児休業を取得した場合の特例です。従来の1年間の育児休業期間を父親が育児休業を取得した場合、2ヵ月延長することが可能になります。この育児休業でのパパとママが共に協力し合って行う家事・育児の過程が、親としての成長を促し家族としての強い絆を作る時間にもなるのではないでしょうか。また、男性が育児に積極的に参加することで母親の産後クライシスなどの予防に大きく寄与することが期待されます。

パパの育児休業のパターン紹介

 1. ママが特に大変な時期(出産直後・職場復帰直後)をサポートするための育児休業
 ・母親の出産後(退院後)8週間の育休取得+子供が1歳~1歳2か月までの2か月間の育児休業を取得する。
 ※母親出産後8週間以内に父親が育児休業を取得した場合は2度の取得が可能。
 2. パパとママとが交代で取得する育児休業
 ・母親の産休と育休が終わる2か月前~子供が1歳2か月までの6か月間の育児休業を取得する。
 ※「パパ・ママ育休プラス」により、父親と母親の二人が育児休業を取得すると子供が1歳2か月になるまで父親が休むことが可能(従来は出生後1年間のみ)。
 3. 専業主婦のママを出産後にサポートするための育児休業
 ・母親の出産後(退院後)に育児休業を取得する。
 ※ママが専業主婦・育児休業中である場合にも、パパは育児休業・育児のための短時間勤務制度を利用することが可能。
 4.パパとママが仕事をしながらでも育児が出来るようにサポートするのが、育児のための短時間勤務制度
 ・母親の産休と育休終了後の1歳~3歳まで
 3歳までの子を養育する労働者が企業側に要望すれば、企業側は原則1日6時間の短時間勤務制度を講じる義務があります。
 アベノミクスの3本の矢の一つ、成長戦略には女性の地位向上や社会参画が謳われてはいますが、普遍的な問題は数多く残されています。特に、子育ては女性の力頼みの側面が強く難しい分野です。いかに、社会情勢が変化しようとも子育ては大きな一大事業です。国の公的支援(育児休業給付など)はもちろんのこと民間の育児保険などを賢く利用して、ゆとりのある子育てが出来るようにしたいものです。また、男性陣、パパの活躍が大いに待たれるところです。