広汎性発達障害<子どもの病気>の症状の現れ方

 仲間関係をつくることが苦手で、楽しみや興味を他人と共有することを求めません。表情やジェスチャーで表現したり、相手の表情を読み取ったりすることが苦手です。自分の気持ちを表現することも、相手の気持ちを推し量ることも苦手です。比喩(ひゆ)表現を理解できず文字どおりに受け取ってしまいがちです。具体的な指示がないと、その場でどう行動すべきかが理解できなくて、不適切な行動をとることがあります。
 学業では文章題の意味を読み取れなかったり、作文や感想文で何を書いてよいのかわからなかったりして学習上の困難を生じることがあります。
 変化に対応することが苦手で、急なスケジュールの変更があると不安に陥り、パニックを起こすこともあります。物体の一部に熱中する、特定のゲームにこだわるといった、興味や関心の範囲の偏りや、物事の順番や場所、道順など習慣へのこだわりがみられます。
 知覚過敏のために偏食になったり、大きな音を怖がったり、大声を出されることを嫌ったりします。

広汎性発達障害<子どもの病気>の診断と治療の方法

 広汎性発達障害は、成長とともにその特徴が目立たなくなることはあっても、治癒するものではありません。子どもや家族が抱えている生活上の困難に対して個別に対応を考えていくことが大切です。何かを教えたり伝えたりする時には、その子どもにとってわかりやすい方法を工夫する必要があります。
 実際の生活のなかでどの場面でどんな困難が生じたのか、個々のエピソードをもとに対処法を考えていくとよいでしょう。たとえば「ちょっと待って」と言われると、いつまで待ってよいのかわからなくて不安になる子どもには「5分だけ待って」「3時になるまで待って」と具体的に指示すると落ち着いて待っていられるかもしれません。ほかに応用行動分析を利用した教育法や、ソーシャルスキルトレーニングなどを利用して、場面に応じた適切な行動のしかたを教育する方法があります。