呼吸窮迫症候群とはどんな病気か

 肺胞をふくらんだ状態に保つために、肺胞の細胞から表面活性物質(サーファクタント)が分泌されていますが、それが不足しているか、あるいはそのはたらきが阻害されたために、肺胞がしぼんでしまって呼吸困難を起こす病気です。

原因は何か

 表面活性物質が十分に産生されるのは妊娠の32週ころからなので、それ以前に生まれた赤ちゃんでは発症しやすくなります。また、満期で生まれた赤ちゃんでも、胎便を肺に吸引した場合や、仮死などで強い低酸素や低血圧になったあとなどに、表面活性物質のはたらきが阻害されて発症することがあります。

症状の現れ方

 出生後まもなくから、陥没呼吸(息を吸い込む時に肋骨の間や胸骨の下がへこむ呼吸)や呻吟(しんぎん)(息を吐く時にうなり声を出す)がみられるようになり、次第に進行します。チアノーゼもみられ、多くの場合は酸素投与のみでは改善しません。

治療の方法

 肺に管を入れて人工呼吸器による呼吸補助を行いながら、できるだけ早期に人工肺表面活性物質(サーファクタント)を気管から肺に注入します。胎便の吸引や、仮死(かし)などが原因にある場合は、肺の洗浄、強心薬などによる循環の補助などの治療も同時に必要になります。これらの治療を行うことで、多くは2〜3日で改善します。
 しかし、この病気を発症する赤ちゃんは未熟性が強いために、普通は数日から数週間の人工呼吸器による治療が必要になります。この病気のあとに「気管支肺異形成症(いけいせいしょう)」を発症してくることも多く、人工呼吸器などによる治療が長期間必要になることもあります。

呼吸窮迫症候群に気づいたらどうする

 ただちに新生児専門の治療施設がある病院に搬送します。