ライ症候群とはどんな病気か

 オーストラリアのライらが1963年に報告したもので、急性脳症に肝臓などへの脂肪の沈着を伴う病気です。ウイルス感染症(とくに水痘インフルエンザ)に続発し、解熱薬として内服したアセチルサリチル酸(アスピリン)も誘因となって、脳と肝臓の機能障害を来します。乳幼児に多くみられますが、アスピリンの使用を禁じる警告が出てから発病数はかなり減りました。

原因は何か

 原因は不明です。ウイルスや薬物が誘因となって全身のミトコンドリアが機能障害を来し、脳浮腫、高アンモニア血症、低血糖、脂肪の沈着が起きると考えられています。

症状の現れ方

 かぜや水痘インフルエンザ、下痢症の回復期に急性脳症の症状が現れます。発熱はありません。
 重症例では除皮質(じょひしつ)(上肢を曲げ下肢を伸ばす)・除脳(じょのう)(四肢を伸ばし反り返る)の姿勢をとります。

検査と診断

 急性脳症にかかり、血液検査で肝臓酵素の上昇、高アンモニア血症、凝固(ぎょうこ)障害、低血糖症を示し、類似した病気(一部の先天代謝異常症など)を除外することで診断します。

治療の方法

 入院して全身管理をしながら抗けいれん薬を使用し、脳浮腫(のうふしゅ)の治療(輸液制限、マンニトール点滴)も行います。高アンモニア血症にはラクツロース(モニラック)、凝固障害にはビタミンKや新鮮凍結血漿、低血糖にはブドウ糖補液で治療します。
 予後はさまざまですが、重症例の予後はよくありません。

ライ症候群に気づいたらどうする

 急性脳症の初期症状がみられたら、救急車を呼んで小児科を受診してください。

関連項目

 急性脳症