大動脈肺動脈中隔欠損とはどんな病気か

 大動脈と肺動脈の間の壁が一部欠けて、穴があいた状態です。「大動脈肺動脈窓(そう)」ともいわれます。頻度は全先天性心疾患の約1・5%です。心室の中隔も欠けていたり、大動脈の異常(大動脈弓離断(だいどうみゃくきゅうりだん)、大動脈縮窄(しゅくさく))を伴ったりと、他の心奇形を合併する人もいます。

原因は何か

 原因は不明です。胎児期の動脈は総動脈幹という1本の管で、それが次第に真中に壁ができて大動脈と肺動脈に分かれます。この壁が十分にできないと、この病気になるといわれています。

症状の現れ方

 通常、欠けた穴(欠損孔(けっそんこう))を介して大動脈から肺動脈へと血液が流れるため、肺の血流が増加します。欠損孔が大きく多量の血液が肺に流れると、生後数週間から数カ月で呼吸が速くなったり、哺乳困難、体重増加不良などの心不全症状が現れたりします。気管支炎肺炎を繰り返す人もいます。
 数カ月〜数年の経過をへて、肺そのものの障害が強くなってしまう(高度の肺高血圧)と、肺動脈から大動脈へと逆の流れが生じるため、静脈血が全身にまわりチアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になること)が出現します。息切れや呼吸困難の症状も強くなります。他の心奇形を合併した人は、より進行が早く重症となる可能性があります。なお、欠損孔が小さい人はほとんど症状がない場合もあります。

検査と診断

 心エコー(超音波)や、他の画像診断で穴を確認することで診断されます。

治療の方法

 心不全症状がある場合、まず利尿薬や強心薬で対応しますが、基本的には穴をふさぐ手術が必要です。

大動脈肺動脈中隔欠損に気づいたらどうする

 症状の程度により生活の制限があります。まったく症状がなくても、感染性心内膜炎(しんないまくえん)の危険があり、注意が必要です。