どんな病気か・原因は何か

 周期性嘔吐症とは仮の診断名であり、最終診断名ではありません。
 本症を構成する疾患として、内分泌異常である抗利尿(こうりにょう)ホルモン(ADH=AVP)‐ACTH放出症候群、代謝異常のケトン性低血糖症有機酸代謝異常症てんかんの一種の部分発作、片頭痛の一症状、腸管の不完全閉塞症(へいそくしょう)などが含まれています。
 最終診断が確定すると、周期性嘔吐症から新たな診断名がつき、治療も対症療法から根治的治療に移る可能性が高くなります。周期性嘔吐症は嘔吐によって二次的に飢餓(きが)状態になるため、ケトン体が生成されて血中や尿中でケトン体が陽性になることから、アセトン血性嘔吐症(けつせいおうとしょう)や自家中毒症(じかちゅうどくしょう)と呼ばれることもあります。また最近では、片頭痛と類似した疾患であると考えられるようになってきています。
 発症の平均は5・3歳ですが、新生児や成人での発症もみられます。5〜10歳の小児の約2%に発症するという報告もあります。

症状の現れ方

 元気だった子どもが急にぐったりして、倦怠感(けんたいかん)、顔面蒼白(そうはく)、腹痛、食欲不振、反復性の嘔吐発作を起こします。嘔吐発作は1日に数回〜数十回に及び、1〜1・5日続きます。2〜4週間ごとの一定の周期で、夜または朝に多くみられます。また、発熱、下痢、頭痛、めまいなども合併することがあります。
 発作の引き金として、感染(慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)など)、心理的ストレス(試験、発表会、遠足など)、食べ物(チョコレート、チーズなど)、月経があげられます。

検査と診断

 先にあげた症状がみられた場合、前記の疾患と区別するため、各疾患に特異的な徴候と検査所見を根拠に診断します。ほぼ共通して、尿検査でケトン体が陽性となります。

治療の方法

 治療は、安静と輸液で全身状態を安定させ、対症療法を行いつつ確定診断のための検査を進め、診断が確定したら可能な限り根治療法を行います。吐物が胆汁様(たんじゅうよう)(緑色)である、意識障害があるなどの重症例では、ただちに入院して治療を受けることが必要です。
 合併症としては、水分摂取が不十分となり脱水になることがあげられます。予後は確定診断された疾患に左右されますが、いずれの場合も生命予後は良好です。

周期性嘔吐症に気づいたらどうする

 しばらく安静を保っても症状が改善しない場合は、小児科を受診してください。もし、かかりつけ医の指示があるなら、それに従ってください。