急性糸球体腎炎症候群<子どもの病気>の症状の現れ方

 溶連菌感染後急性糸球体腎炎は2〜12歳の小児に多い病気ですが、成人にもみられます。典型的には、咽頭炎や皮膚の感染症にかかった1〜4週間後に、突然尿量が減り、コーラ色〜褐色調の血尿、浮腫および高血圧が出現します。まれに急激な血圧の上昇のためにけいれん、嘔吐(おうと)などを伴う場合があります。
 典型的な色の血尿は発症2週までの急性期にみられますが、徐々に改善し、その後顕微鏡(けんびきょう)的血尿が数カ月続きます。急性期には蛋白尿を伴うことも多いですが、通常は軽度です。尿量の減少や浮腫は腎機能障害によるものですが、90%前後の方は腎機能の後遺症を残すことなく回復します。
 IgA腎症などの慢性糸球体腎炎が、感冒(かんぼう)(かぜ)をきっかけに急性に発症したり増悪した場合に同様な症状がみられる場合があり、注意が必要です。

急性糸球体腎炎症候群<子どもの病気>の診断と治療の方法

 溶連菌感染後急性糸球体腎炎の治療の基本方針は安静ですが、症状が強い時期には入院治療が必要です。尿量が少なく、強い浮腫や高血圧がみられる時期には塩分・水分摂取をひかえ、利尿薬を用います。とくに高血圧は頭痛、嘔吐、けいれんなどの重い症状を引き起こすことがあるため、利尿薬で十分に効果がみられない場合は、降圧薬を併用します。
 腎機能障害が強く、薬物療法でも浮腫や高血圧、血液電解質(けつえきでんかいしつ)の異常が改善しない場合には、一時的に透析(とうせき)治療が必要となることがあります。
 腎機能が改善するのにしたがって、徐々に尿量は増え、薄い尿が多量にみられる時期があります。この時期はむしろ脱水に注意が必要です。むくみ、高血圧などの症状が改善すれば、塩分や水分制限は不要となり退院も可能となります。軽度の尿所見の異常が続く場合がありますが、比較的早くから登校など通常の日常生活にもどることができます。ほとんどの場合は、後遺症なく改善します。