紫斑病性腎炎(しはんびょうせいじんえん)

全身疾患に伴う腎炎とはどんな病気か

 血管性紫斑病(けっかんせいしはんびょう)(アレルギー性紫斑病)に合併する腎炎です。

原因は何か

 免疫学的機序(仕組み)による全身の血管炎があり、その一環として腎炎が起こると考えられます。

症状の現れ方

 血管性紫斑病は幼児から小学生に好発し、手足の紫斑、腹痛(腸管出血)、関節痛を訴えます。4週以内に30〜60%に腎炎が発症します。尿異常だけで、全身症状はない例が多いのですが、肉眼的血尿、急性糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)症候群ネフローゼ症候群で発症する例もあります。

検査と診断

 臨床経過から診断は容易です。腎組織はIgA腎症と区別のつかない所見がみられます。

治療の方法

 腎炎の発症を予防する方法はありません。腎炎の程度に応じ、他の慢性糸球体腎炎と同じ方針で治療します。尿所見が軽い場合では大多数が治りますが、急性腎炎症候群やネフローゼ症候群で発症する場合では腎不全に至るものもあります。

全身疾患に伴う腎炎に気づいたらどうする

 血管性紫斑病は、症状も腎炎の程度もさまざまです。かかりつけの医師に経過をみてもらいながら、症状や尿所見の変化に応じて、治療方針を相談するのがよいでしょう。症状が激しい時は入院治療が必要です。

ループス腎炎(じんえん)

全身疾患に伴う腎炎とはどんな病気か

 全身性エリテマトーデス(SLE)に合併する糸球体腎炎です。

原因は何か

 SLEは自己免疫が関係する原因不明の慢性炎症性疾患です。

症状の現れ方

 SLEは圧倒的に女子に多く、顔面蝶形紅斑(がんめんちょうけいこうはん)、光線過敏症(こうせんかびんしょう)、関節炎、胸膜炎(きょうまくえん)、腎障害、神経障害などさまざまな症状がみられます。

検査と診断

 自己抗体(抗核抗体(こうかくこうたい)、抗DNA抗体、抗リン脂質抗体)が陽性で、補体(ほたい)が低下していれば、SLEが疑われます。ループス腎炎は、尿検査と腎生検(組織をとって調べる)で診断します。

治療の方法

 副腎皮質ステロイド薬と免疫抑制薬の投与が主体ですが、治りにくく長い経過をたどります。SLEの死因の第1位は腎不全です。

全身疾患に伴う腎炎に気づいたらどうする

 小児科を受診してください。