多指症とはどんな病気か

 多指症とは、発生の重複により、過剰な指が形成されたものを指します。手の先天異常のうち最も多く、出生1000人に対し1人前後の頻度でみられます。軸前性多指症(じくぜんせいたししょう)(拇指の重複)は日本人に多く、多指症の80〜90%を占めます。軸後性(じくごせい)多指症(小指の重複)は白人に多く、中央列(ちゅうおうれつ)多指症(人差し指から薬指までの重複)はまれです。

原因は何か

 多指症は単独でみられることもありますが、先天奇形症候群(メッケル・グルーバー症候群、バーデット・ビードル症候群など)の部分症状としてみられることもあります。一部の症候群では最近、原因となった遺伝子(HOX、GLIなど)の変異が、発見されています。

検査と診断

 多指症の診断は、出生時にすぐにわかりますが、胎児期に超音波検査で判明することも少なくありません。出生後、まず体に他の異常が合併していないかどうか、小児科医の診察を受けます。また整形外科専門医の診察を受け、手術の可否、時期について相談します。X線撮影で指骨の形態を評価してもらいます。

治療の方法

 過剰な指は完全な指としての形態をもつ場合から、単なる肉塊が細い茎(くき)で連続する場合まで、さまざまです。前者に対する手術は、過剰な指を切除するとともに、それに付着していた筋や腱を、残すべき隣の指に移します。さらに骨の変形を矯正(きょうせい)するため、骨切り術を行うこともあります。術後、多くの症例で美容面(形)、機能面(安定性)の改善がみられます。
 後者に対しては、茎部を絹糸で結紮(けっさつ)して脱落させるか、ただ切除するだけの簡単な手術ですみます。

多指症に気づいたらどうする

 過剰な指が大きく、結紮や切除で治療できない場合には、小児の整形外科専門医の診察を受けます。