重症筋無力症<子どもの病気>の症状の現れ方

 10歳以下と30〜50代に発症のピークがあります。小児期発症例は眼の筋肉に症状が出てくる眼筋型(がんきんがた)が多く、まぶたが自然に下がってくる眼瞼下垂(がんけんかすい)や斜視(しゃし)などを伴う眼球の運動障害がみられます。“テレビを見る時にあごを上げて頭を後ろにそらしている”とか“物を見る時に首を傾けている”などの症状で気づかれます。朝方はよいのですが、夕方になるとひどくなるといった日内変動がみられるのが特徴です。
 小児例の10%には全身の脱力、声が出にくい、飲み込みにくい、息がしづらいといった全身の筋肉に症状を起こす全身型がみられます。このタイプでは、呼吸筋の麻痺で時には生命を脅かす状態をも引き起こすことがあります。重症筋無力症の症状を悪くする誘引として、予防接種、ストレス、さまざまな感染症などがあります。また、症状を悪化させる抗生剤などの薬もあるので注意が必要です。

重症筋無力症<子どもの病気>の診断と治療の方法

 小児に多い眼筋型では、まず抗コリンエステラーゼ薬の内服治療が行われます。神経筋接合部におけるアセチルコリンの濃度を高めて作用時間を長くし、筋肉にあるアセチルコリン受容体への反応を高めて症状の軽減を図ります。これで効果のない場合や全身型では、自己免疫過程を抑える目的で、副腎皮質ステロイド薬が使われます。急性期は点滴や経口で大量に使い、症状が安定すれば減量して2〜3年間使います。
 症状が激しい場合には抗体を取り除くために血漿(けっしょう)交換をする場合もあります。小児例では少ないですが、全身型では胸腺を摘出することもあります。