風疹(三日ばしか)とはどんな病気か

 発疹、リンパ節腫脹(しゅちょう)、発熱を3つの主要な徴候とする急性ウイルス性疾患です。妊婦がかかると胎児に感染することがあり、子どもに奇形を生じた場合には先天性風疹症候群(せんてんせいふうしんしょうこうぐん)と呼ばれます。

原因は何か

 風疹ウイルスの飛沫感染により発病し、好発年齢は5〜15歳ですが、成人になってからかかることもあります。3〜10年の間隔で流行し、春から初夏によくみられます。1999年以降、流行はなくなり季節性もなくなってきました。不顕性(ふけんせい)感染(感染しても発病しない)の割合が高く、25〜50%程度といわれています。一度自然にかかれば一生免疫が続くと考えられています。

症状の現れ方



 潜伏期は14〜21日(16〜18日間が多い)です。経過を図44に示します。初発症状は発疹で、その性状は桃紅色の小斑状丘疹(しょうはんじょうきゅうしん)のものが多く、融合することは少ないようです(図45)。初めは顔面に現れ、すみやかに全身に広がります。皮がむけたり色素沈着を残したりすることはなく、3〜5日で消えます。熱はあまり高くなることはなく、発疹とともに現れて2〜3日で解熱します。
 風疹ではリンパ節がはれるのが有名ですが、とくに耳介(じかい)後部や頸部(けいぶ)に目立ちます。リンパ節のはれは発疹の前から認められ、発疹が消えてからも数週間にわたって続くことがあります。
 合併症としては関節炎があり、発疹が消えてから発生し、小児より成人、しかも女性に多いといわれています。脳炎(のうえん)になることもあり、その発生頻度は6000人に1人といわれています。そのほか紫斑病(しはんびょう)を合併することもあります。

検査と診断

 末梢血の白血球数は減る傾向があります。抗体検査で診断を確定します。麻疹(ましん)や水痘(すいとう)と違い、症状や所見だけで診断することの難しい病気のひとつです。

治療、予防の方法

 風疹ウイルスに効く薬はありません。症状に応じた対症療法になります。予防には風疹生ワクチンを用い、予防接種法の定期接種第一類として1歳以降に接種を受けます。
 現在、風疹ワクチンは麻疹・風疹混合(MR)ワクチンとして接種、第1期(1歳児)と第2期(小学校入学前年度の1年間にあたる子)に計2回接種します。これは1回の接種では免疫が長く続かないため、2回目を接種し免疫を強め、成人になってから麻疹や風疹にかからないようにするためです。
 2008年4月1日から5年間の期限付きで、麻疹と風疹の予防接種対象が、第3期(中学1年生相当世代)、第4期(高校3年生相当世代)にも拡大され、接種機会を逸し1回しか接種されていない子も2回接種が可能になります。
 風疹ワクチンは風疹の罹患や流行防止を目的としていますが、妊婦が先天性風疹症候群の子を産まないようにすることを最大目標にしています。妊婦が風疹ワクチンの接種を受けてはならないことはいうまでもありませんが、成人女性が風疹ワクチンの接種を受ける場合には、接種後2カ月間は確実に避妊することが大切です。

風疹(三日ばしか)に気づいたらどうする

 幼稚園や学校を休む必要があります。発疹がなくなることが登園、登校の目安になります。