まんせいかつどうせいいーびーういるすかんせんしょう慢性活動性EBウイルス感染症の症状や原因・診断と治療方法

慢性活動性EBウイルス感染症とはどんな病気か

 慢性活動性EBウイルス感染症では伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう)様症状、さまざまな臓器障害が持続する重症かつ予後不良の疾患ですが、最近では慢性白血病リンパ腫の仲間であるリンパ増殖性疾患と考えられるようになっています。

原因は何か

 伝染性単核球症と同じEBウイルスが原因ですが、感染ウイルス量が100〜1000倍以上多いのが特徴で、始まりは1個の感染細胞からくるがんと同じクローン性の感染です。

症状の現れ方

 何カ月も続く発熱、リンパ節・肝臓・脾臓のはれ、発疹、蚊アレルギー、肺炎、慢性(活動性)肝炎、慢性・反復性下痢などが高頻度にみられます。合併症には死に至るものが多く、心筋炎、心内・外膜炎、冠動脈瘤(かんどうみゃくりゅう)、肝硬変(かんこうへん)・肝不全、腎炎、脳炎などがあります。また、さまざまな悪性リンパ腫、横紋筋腫瘍(おうもんきんしゅよう)など多種多様な悪性腫瘍を合併します。

検査と診断

 EBウイルス抗体、EBウイルス量、EBウイルスが主に感染しているリンパ球(T細胞、NK細胞)、リンパ球の分類(サブセットという)、血液検査、肝機能検査、免疫グロブリンなどを測定します。白血球は減ることが多く、血小板減少、血球貪食(どんしょく)症候群という血液障害を伴うこともしばしばあります。
 EBウイルス感染症研究会が提唱している診断基準では、(1)既知の免疫不全症やリウマチ性疾患が否定されること、(2)前述のような長引く伝染性単核球症様症状がみられ、(3)EBウイルス抗体価の異常、EBウイルス量の著しい増加の3点が重要です。
 発熱、リンパ節・肝臓・脾臓のはれなどが持続するので、若年性関節リウマチリウマチ熱川崎病、急性リンパ性白血病悪性リンパ腫などとの区別が必要です。

治療の方法

 確立された治療法はなく、免疫療法、悪性リンパ腫に準じた抗がん剤の多剤併用療法、抗ウイルス療法などが試みられてきました。これらの治療はある程度有効ですが、その効果は一時的で、完治には至りません。造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)移植(骨髄(こつずい)移植や末梢血(まっしょうけつ)幹細胞移植)が唯一治癒可能な治療法ですが、成功率は約50〜70%と低く、これからの研究課題です。数年の間に約半数が死亡する予後の悪い病気(図50)で、進行してからの移植では成功率が低くなるので、診断がつき次第、移植を前提とした治療が検討されます。

慢性活動性EBウイルス感染症に気づいたらどうする

 普通のかぜにしては変だと感じたら、必ず昼間の診察時間に病院を受診してください。子どもの病気は、どの病気であっても最初は小児科を受診するのがよいでしょう。
 蚊アレルギーのある場合には、蚊に刺されないように注意します。

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