ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群とはどんな病気か

 黄色ブドウ球菌の感染により、全身の皮膚に熱傷(やけど)様の紅斑が生じる重症の皮膚感染症です。

原因は何か

 扁桃(へんとう)などに感染した黄色ブドウ球菌から産生された毒素(表皮剥奪(はくだつ)毒素)が、血液中に入って全身の皮膚に作用し、皮膚の表面が傷害を受けて発症します。

症状の現れ方

 乳幼児に多く、発熱とともに口や眼のまわりが赤くなり、数日のうちに同部に水疱(すいほう)とびらん、痂皮(かひ)(かさぶた)、そして眼脂(がんし)(目やに)などを認めるようになります。その後、次第に全身の皮膚が赤くなってむけていきます。また、咽頭の痛みや首のリンパ節のはれを伴います。
 成人での発症はまれですが、腎臓の障害や免疫機能の低下がある人にみられることがあり、重症化することが多いといわれています。

検査と診断

 皮膚の症状から診断し、咽頭などの病変部から細菌検査で黄色ブドウ球菌を検出します。併せて検出菌に対する抗菌薬の感受性検査(効き具合をみる検査)も行います。最近、多くの抗菌薬に対して耐性を示す(薬が効かない)メチシリン耐性(たいせい)黄色ブドウ球菌(MRSA)と呼ばれる細菌が検出される機会が増えています。
 血液検査では、白血球数の増加などから炎症反応の程度を調べます。

治療の方法

 原則として入院し全身管理を行いながら、原因の黄色ブドウ球菌に有効な抗菌薬を点滴します。乳幼児の場合、原因菌に効果を示す抗菌薬を選択すれば約1週間で軽快します。病変部からMRSAが検出された場合は、感受性検査の結果に基づいて抗菌薬を選択します。
 外用薬は治療の主体にはなりませんが、白色ワセリンなどで皮膚の炎症の軽減を図り、ガーゼなどで保護します。

ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群に気づいたらどうする

 全身症状を伴う重症の皮膚細菌感染症なので、入院施設のある病院へ受診します。