下垂体性巨人症とはどんな病気か

 子どもで、成長ホルモンが過剰に分泌されることにより、高身長になる病気です。高身長は、定義上100人のうち2〜3人はいますが、ほとんどは病気ではなく体質的なものです。下垂体性巨人症は非常にまれです。

原因は何か

 頭のなかにある下垂体という器官は成長ホルモンをはじめ、性腺(せいせん)刺激ホルモン、甲状腺(こうじょうせん)刺激ホルモン、副腎皮質(ふくじんひしつ)刺激ホルモンなどいろいろなホルモンを分泌しています。そのなかの成長ホルモンをつくる細胞が腫瘍化して、成長ホルモンをたくさん分泌するために発症します。

症状の現れ方

 子どもの場合は、まず成長率の増大および高身長が特徴的です。大人になってから発症すると手足が大きくなります(先端巨大症)が、子どもの場合は必ずしも明らかではありません。腫瘍が大きくなると、視野が障害されたり、他のホルモンを分泌する細胞を圧迫して甲状腺機能低下や性腺機能低下を来す場合もあります。

検査と診断

 成長ホルモンの分泌過剰、および経口ブドウ糖負荷で分泌が抑制されないこと、尿中成長ホルモンの高値、血中IGF‐I(インスリン様成長因子‐I)の高値などにより診断されます。CTまたはMRI検査で腫瘍が見つかれば、診断は確定します。

治療の方法

 治療の第一選択は手術で、(経蝶形骨洞的(けいちょうけいこつどうてき))下垂体腫瘍摘出術により、腫瘍を摘出します。脳を直接開かないので安全に行える手術です。手術によって、成長ホルモンが十分に下がらない場合には、薬物療法(ブロモクリプチンの経口投与、オクトレオチドの皮下注射、ペグビソマントの皮下注射)を行います。

下垂体性巨人症に気づいたらどうする

 高身長は、ほとんどの場合が体質性ですが、両親が小さいのに子どもだけ大きいような場合や、極端な高身長(2mを超えそう)の場合は、内分泌専門医に相談してください。