全身性エリテマトーデス(SLE)<子どもの病気>の症状の現れ方

 自己抗体は全身のさまざまな臓器を攻撃するため、症状は多様です。
(1)全身症状:発熱、だるい、疲れやすい
(2)皮膚:日光過敏、両方の頬に赤あざのような斑点が出る(蝶形紅斑(ちょうけいこうはん))、円板状皮疹、脱毛
(3)関節:関節炎によるはれ、痛み
(4)腎:慢性腎炎によるむくみ、高血圧
(5)神経:抑うつ、けいれん、頭痛、無意識に勝手に手足が動く(不随意(ふずいい)運動
(6)心臓:心膜炎心筋炎、弁膜症による動悸、息切れ
(7)肺:胸膜炎による呼吸困難、胸痛
(8)消化器:腸炎、肝炎、腹膜炎による腹痛、嘔吐、下痢。口内炎ができやすい
(9)眼症状:視力低下、眼球乾燥
(10)血液異常、免疫異常:病原体に感染しやすく、重症化しやすい

全身性エリテマトーデス(SLE)<子どもの病気>の診断と治療の方法

 治療の目的は急性期の炎症をすみやかに鎮静化させ、臓器の機能を長期にわたり維持することです。治療の基本はステロイド薬です。
(1)非ステロイド性消炎鎮痛薬:発熱、関節炎などの軽減に用いられます。非常に軽症の例では、この薬のみで治療することもあります。
(2)ステロイド療法:経口のステロイド薬を最初は多めに使い、症状をみながら減量して、その後一定量を維持していきます。重症の場合にはステロイドパルス療法という、大量のステロイド薬を点滴する方法を行うこともあります。
*ステロイド薬はこの病気の治療に不可欠です。ステロイド薬は副作用を伴いますが、自己判断で中止しないでください。ステロイド薬の副作用としては免疫低下、高血圧糖尿病胃潰瘍、大腿骨の壊死(えし)、緑内障(りょくないしょう)などがあり、医師はこれらに注意しながら使っています。ステロイド薬の量や内服方法は必ず医師の指示に従ってください。
(3)免疫抑制薬:ステロイド薬の副作用が強かったり、ステロイド薬だけでは治療の効果があがらない場合に併用することがあります。内服、点滴などの方法がとられます。
(4)血漿(けっしょう)交換療法:重症の場合では血液を体の外に取り出し、自己抗体や炎症物質をフィルターで取り除く治療を行うことがあります。