老年期うつ病<お年寄りの病気>の診断と治療の方法

 治療にはまず、十分な休養、食事、睡眠に加えて、適切な薬を服用することが大切です。
 うつ病に対する薬は、以前は主作用(うつ症状を改善させる作用)が生じるまで1〜2週間かかり、副作用(眠気、便秘、のどの渇きなどの好ましくない作用)のほうが先に生じてしまうことが多く、高齢者の場合はのみ続けるのが難しいこともありました。
 しかし最近の医療の進歩により、SSRIやSNRI、NaSSAと呼ばれる比較的副作用の少ない薬が使われています。また、ひとつの治療薬が効きにくくても、別の種類の薬が効く場合もあります。医師は、主作用と副作用のバランスを本人と家族の情報をもとに、考慮しながら適切な薬を選びます。
 再発にも注意する必要があります。よくなったからといって、急に薬をやめてしまうのは問題があります。回復してからも一定期間は薬をのみ続け、徐々に減らしていくのが一般的です。
 ケアのポイントとしては、基本的に休養が必要なので、無理に気分転換をすすめず、ゆっくりできる環境をつくってあげることです。重要な決断や仕事はひかえ、活動を再開する時はリハビリテーションをするような形で、ゆっくり行うことが大切です。
 治療が長引き、家族の負担が大きい場合、主治医とよく相談したうえで入院したり、デイケアやホームヘルパー、訪問看護などの介護サービスを利用することも助けとなります。